2017年8月20日日曜日

大人のお子様ランチ

ホテルニューグランドは、
今年の12月1日に開業90周年を迎える。
 
1923年の関東大震災によって壊滅的な状態となった横浜。
外国人向けのホテルとして知られていたグランドホテルも、倒壊し廃業となった。

そんな横浜を復興させようと、市長の声がけもあって
当時の横浜の有力者が集まった「横浜市復興会」が結成され、
復興のシンボルとして外国人向けのホテルを創業する事が提案され
横浜市復興計画の一環として官民あげて立ち上げたホテルは、
第三セクターとして発足した。

最新のフレンチを食べさせるレストランを備えたニューグランドは、
日本におけるフレンチの基礎となるホテルとしても有名となる。
  
 
初代総料理長だったサリー・ワイルは、合理的な運営もする柔軟な頭を持つ人で、
アラカルトのスタイルを取り入れたり、ドレスコードがあるメインダイニングとは別に
スマートカジュアルで食べる事ができるグリルルームを設置したり、
コックコートのまま客席に出て接客をするなど、斬新なスタイルを展開した。

メニューに無くても客の望む物を作るとグリルルームのメニューに書かれ、
体調不良の客に対して作った料理がシーフードドリアだった事は有名で、
サリーワイルが終戦により帰国した後、2代目総料理長の入江氏が
進駐軍の糧食が、茹でたパスタにケチャップをかけた物であった事を見て、
スパゲッティナポリタンを作った事も有名な話だ。

ただ、ナポリタンについては、そもそもサリーワイルが
トマトソースを使ったスパゲッティ・ナポリテーヌを戦前に提供していて、
そういう意味での元祖と考えた方が良いのかも。

いずれにしろ、そんなニューグランド発祥の料理を
ワンプレートに仕上げた料理を、一階のザ・カフェが
開業90周年プレ・イヤー企画と銘打って
「大人のお子様ランチ」として、期間&数量限定で出していると聞いた。
 
期間限定、数量限定には滅茶苦茶弱い自分。
ググったら今月いっぱいだとわかったので、
思い立ったら吉日と、遅番の今日、早めのランチを食べる事にした。
 
 

  
ビシソワーズスープ、ハンバーグ、ナポリタン、シーフードドリア、
カスタードプリン、コーヒーとついて、税込3,996円+サービス料(10%)
 
まぁ、ホテル価格。
しかもニューグランドの(^0^;)
 
と言う事で、11時過ぎのブランチをゆったりと味わうんだけど、
お子様ランチと言うから、旗つくんだよね?(爆)
 
 
  
 
ビシソワーズスープ。
所謂ホテルのカップスープで、かなり生クリームな味わい。
 
こんなリッチなビシソワーズって飲んだことないって思うくらい
濃厚でスムーズ、旨味がたっぷりだけど生クリームの強さが出すぎかも。

で、その後にでてきたのは、こんなんでした。
 
 
  
 
旗がね、
和紙?みたいな、贅沢な紙使ってるんですわ、これ(^^;)
 
  


  
全体的にポーション小さい?って思ったんだけど
ビシソワーズもそうだけど、かなり生クリームやバターを使っていて、
ベースはフレンチじゃい!って叫んでるような、ドッシリ感がある。
 
味付けは全体的に塩控えめで、尖ったところが無い安心感があって、
ハンバーグはまさに王道な食感&味わいがあった。
 
ナポリタンは、見た目まさにナポリタンで、
粉チーズを添えあるからかけて食べてみる。
 
 
  
  
あ・・・
思いっきりトマトソース。
 
以前食べた時よりもトマトが控えめだけど、
ナポリタンと思って食べると、違う料理だって一口でわかる感じ。
 
このプレートの中では、
イメージ的に他で食べる物に一番近いのがドリアで、
だけど、食材がそれなりに豪華なので、小さいのに結構な迫力があった。
 
 
「このメニュー、人気ありますか?」
 
「ございます。
 プリンは一度に焼ける量があるので、数量限定でお出ししていますが、
 今日は昼と夜の分で用意させて頂いていて、
 夜は既に予約をたくさん頂いています。」
 
 
職場へ行く前の姿なので、観光客とは違う雰囲気があったのだろうか?
給仕してくれたのは、フロアマネージャーの様なスタイルの男性だったが、
結構な人気があることを喜んでいる事が伝わってきた。
 
 
  
 
総じて、王道な味わい。
 
当たり前の味だけど、素材の良さが伝わる隙が無い仕上がりで、
バターと生クリームの濃さが、ジワジワ効いてくるボディーブローのようだ。
 
たまに食べるには良いねって思いつつ、
コストに退く人もいるかもね、と思ったりもした。
 
この感じだと、夕食食べないでも平気な感じ(^_^;
 
ごちそうさまでした。

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