2017年8月2日水曜日

新生姜のきんぴら

酒のアテには、魅力的な料理が多い。
 
価格も安めでいて、板前の腕が十二分に発揮され、
その美味さに杯を重ねてしまうような料理に出会うと、
それだけで、その店のファンになってしまう。
 
大衆酒場でも小料理屋でも蕎麦屋でも、
そこで供される酒に合わせた自慢の料理があるから、
ふらっと飛び込むのが楽しい。
 
そんな中で出会ったこの「新生姜のきんぴら」は
衝撃的な美味さがあって、しばし声を無くしてしまった。
 
 
  
 
お品書きを見た時は、新生姜の部分だけを見ていて、
すっきりとした物を食べたいと思っていたからオーダーしたんだけど、
オーダーした後に、疑問が湧いた。
 
生姜のきんぴらって・・どんなん?
 
で、この状態で出て来たから、さらにあれ?って感じになる。
 
切り干し大根かよ・・とか思いながら食べると、
いやぁ・・・・美味い!!

辛いかな?とかも思っていたけど、
適度な辛さと生姜の爽やかな味わいに加え、
きんぴららしい甘さもあって、これをご飯の上に乗せて食べたら
さぞかし美味いだろうなぁ・・と思ってしまう。
 
もうね、酒、飲んじゃいますね。
これだと、ビールとかホッピーでも楽しいかもね。
 
 
「これ、どうやって作るんですか?」
 
「生姜を千切りにしてから、水にさらして辛さを取って、
 それからきんぴらの作り方で。
 ちょっと作って出したら好評なんで、新生姜があるうちは
 出してみようかと思ったんですよ」
 
「いやぁ・・これ、反則的に美味いです」
 
 
店主から作り方を教えて頂いたけど、
水にさらすのがコツで、その加減はやっぱり店主のセンス、なのだろう。
 
料理は化学実験だって言う人もいるけど、
自分としては愛情だと思う。
 
美味しいものを食べさせたい、という気持ちと、
料理で笑顔が生まれるようにしたいという願望と、
料理を食べてくれる人への愛情があれば、
絶対その料理は美味しく感じると思う。

この料理には、その愛情があるように感じたのは、
ちょっとした工夫の根底に、客と料理への思いがあるから。

多くを語らない店主だけど、
居心地が良いのも、その愛情の一端なのかも知れないね。
 
ごちそうさまでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿

BUILD A BURGER

人混み嫌いではあるけど、 取材なので行ってみた「CP+2025」。         プロからアマのカメラファンにまでと門戸を広げたイベントなので、 一般客がいないプレスタイムに訪れたのに、それでもかなりの人出があってビックリ。         イベント内容はnoteに書い...