この前、期待してた〆蕎麦ぼんが飲み屋ベースだったり
街の蕎麦屋として和楽の味を確認したりしてたら、
自分の蕎麦の味の基準点がわからなくなってしまった。
だったら晋山で確認するしかない?
・・と思ってる時点で、晋山の味が基準だって
自分で認めちゃっているわけだけど(^_^;
〆蕎麦ぼんのアテはそれなりに魅力的だったので
そこも含めて確認しに、晋山に向かう。
「すいません、遅くに」
「大丈夫ですよ。
お客様もまだいらっしゃいますし」
「助かります。
で、今日って・・穴子の天麩羅あるんですか?」
「まだ、あります」
「じゃぁ、それと・・・
炙り〆鰺を」
「辛味大根と一緒にどうぞ」
へ〜
そうやって食べるのか・・・
辛味大根にかかっているのは返しを出汁で割ったものらしい。
その塩辛さと辛味大根の辛さのバランスが、〆鰺にちょうど良いアクセントになって
こんなに鰺って美味かったっけ?って思うほど楽しいのだ。
天麩羅屋の物とはちがう蕎麦屋の天麩羅。
その大きな違いは衣なんだけど、
個人的には蕎麦屋の天麩羅の方が好きなのだ。
何故なら、カリッとクリスピーな食感がある衣に合うバランスで
適度に脱水された種が織りなすハーモニーが楽しいから。
天麩羅専門店の衣は
繊細で固すぎず、種と衣が渾然一体となったような食感で
それはそれで凄く楽しいと思うんだけど、
種への加熱と脱水の加減がジャストでないと、
逆に救いが無いように感じてしまう。
そういう意味でも、晋山の天麩羅は
蕎麦屋の天麩羅に近い感じの上がり方で、
自分の好みに合うのだから、あったら食べたくなってしまうワケで。
今日はやっぱり並蕎麦で。
並と言っても十割の打ち立て。
細いのにしっかりとした腰があって、
香りも楽しく、喉越しも良い。
そして汁の美味さはやっぱり晋山ならではで、
この汁を蕎麦湯で伸ばして味わうのがたまらんのですよ。
しかし、
ある意味罪作りな味だよね。
これを知っちゃうと
他の店ではどうしてもコレと比べてしまう。
とは言え、
食べ物は感情でその味が変わるもの。
居心地の良さと、
店との関係があるからこそ楽しめているのだから、
あまり行ってない店と比べるのは間違いなのだと思う。
と言う事で
この店と知り合って、
何度も通える関係が続いている事に
感謝です。
ごちそうさまでした。
☆☆
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2019年5月15日水曜日
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