2017年9月2日土曜日

お好み焼きと野外劇

  
 
寿労働センターは寿町のシンボル的存在でもあったが、
老朽化により解体され、職業紹介所は石川町駅にほど近い
かながわ労働プラザに移転した。
 
その跡地にて横浜トリエンナーレ2017の「ヨコハマプログラム」の一環として、
野外劇が開催されている。
 
 
  
 
今の仕事に思いっきり被る催しである事から
プライベートな時間に訪れる気はさらさら無かったのだけど、
野外劇という事と、二度と見る事ができない、という2点は魅力的で、
だから、誘いがあった事をキッカケに行く事にした。
 
芝居は18時半から、という事で事前に入場整理券(木札)を取りに行き、
開始までの2時間近い時間をどう潰そう・・と悩んだが、
そこはもう、クラブハウスの近所でもある知った場所。
 
行きつけだったお好み焼き屋へ久しぶりに顔を出したら、
知った顔は殆ど居なくて、時の移ろいを感じてしまったのは、言うまでも無い。
 
 
  
ころんぶすミックス焼き(豚・海老・烏賊:大カップ)
 
今はみな、懐かしい・・
と呟きつつ生ビールと共に楽しむ。
 
この店は、生きづらさを抱える若者達の自立就労を支援し、
共に生きる場を提供する会社が経営している店。
就労支援として、自ら雇用創出を行い、
スタッフの多くは支援プログラムの卒業生と聞いている。

で、そんな店に、クラブハウス関係者やゲストなど
困ったオッサン達が変な格好で訪れて、
酒を喰らって遊んでいたのだから・・・・(^_^;
 
煙草好きな人達は、冬であろうと設置されている
テラス席で、料理&酒を楽しんでいて、
そんな寒い席でのむ「金魚」は、結構好きだったな・・と思い出した。
 
ミックスは全部入れみたいな、ありがちな物だけど、
関東で食べるお好み焼きの定番みたいな味わいで、
甘口のソースを選んで食べるのが、自分としてのお約束。
 
そんなんで、時間を潰してから会場へ向かうと、
工事現場を上手く活用した野外劇の舞台&装置が設置されていた。
 
 
  
 
何とも説明がしにくい装置ではあるが、小屋は別にちゃんと設えてあって、
この不思議な空間は何のために?・・・
と思っていたら、至るところから役者が出て来て、設定がわかりにくい寸劇が始まった。
 
 
  

面白いと思ったのは、
こんな劇場外での寸劇については、
どんどん撮って、どんどん宣伝して欲しい・・と
劇団側が提案すること。
 
芝居の場合、ネタバレになってしまうから、
内容が想像できるようなパートは撮影不可である事が多いのに、
時代に合わせたスタイルを取っていく、という事なのだろうか?
 
だが、
その意味は、この後小屋に入って観劇する際説明されたが、
本編部分は基本的にはクローズドであり、
同時に野外劇ならではの仕掛けの難しさや危険性もある事と、
そもそも、外で行われた寸劇は、あまり本編には影響の無い物だとわかり、
観劇者の意識を同じ方向へ向かせる所作のような物である事が、理解できた。
 
ネタバレになるので、中身を説明するのは控えるが、
野外劇ならではの仕掛けや、その時リアルに起きている外界の気配などが
渾然一体となる世界観は、一見の価値はあると思った。
 
ただ、ストーリーについては、私の趣味では無い。

同時に声の通りにくさが生む苛立ちや、
幼児を連れて観劇した人がいて
飽きてしまった幼児が笑い、泣き、喋り続けた結果の煩わしさもあって、
当日券4,800円というコストに見合うとは、言い難かった。

件の親子は、劇終盤、スタッフが指示して退席したが、
夫婦で幼児二人を連れての観劇は、色々な意味で考えさせられた。
 
不思議な空間の経験をさせたかったのか、
預かってもらえなかったから、仕方なく子連れで観劇したのか、
はわからないけど、そもそも劇団側が入場時にコーションを与えるべきだし、
自分が親だったら子連れの観劇は諦めると思う。
 
たぶん、親子のそばの観客は皆困っていたと思うし、
中には私のように苛ついている人もいたと思う。
 
現に、中入りのアトラクションに出て来た演者の声があまりに小さかった時、
「聞こえないぞ!」と一喝した観客がいたのだから。

まぁ、芝居のストーリーがもっと魅力的で
ぐいぐいと引き込まれていたら、幼児の声なんて気にならなかったかも知れないから、
色々な条件が、悪い方へ重なったんだな・・と思う事にしたけど(^_^;
 
 
子供と一緒に、どこにでも行きたい、という人は多くいると思うし、
どこでも連れていってもらえる子供達は、自分から見たら羨ましくも思えるけど、
明らかに子供には無理、と思える場所へ子連れで行くのは、やっぱり非常識だと思う。
 
専ら酒を提供する居酒屋へ、それも深夜と言って良い時刻に、
幼児連れの夫婦がグループで訪れて飲み会を開いていたりするのを見ると、
その親にも、受け容れた店にも、怒りを覚えてしまう。
 
しかも、飽きた子供達が、他の客のテーブルへ探検に出かけたり、
店の中を走り回っていたりしたら、間違い無く怒りが抑えられなくなるので、
その時点で店を去るし一応クレームもするけど、
二度とその店には行かない、と誓う事になる。
 
先日も、未成年者の入場を認めていないオーセンティックなバーの入口で、
赤ん坊を抱えた夫婦が入店しようとして断られて、ちょっと切れ気味だったのを見て、
個人主義がここまで進んだのか・・と驚いた事を、思い出したんだよね。

 
あ、でも、
野外劇ならではの面白さと、
劇団が得意とする水を多用する演出などは
一見の価値はあると思うので、
気になる人は今週3日(日)〜5日(火)までと来週13日(水)〜17日(日)までの
数少ない公演をチェックしてみては如何だろうか?
http://yokohamatriennale.jp/2017/event/2017/07/event17.html.html


ごちそうさまでした。

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