2017年9月12日火曜日

真四角写真には向かない料理

ニューヨークカット・ストリップステーキ
という料理がある。
 
日本においては、ニューヨークカットステーキとは
大きいもしくは分厚いステーキの事を指すのが一般的。
ストリップとはショートロインの事だが、
一般的な言い方ではないのでサーロインと称しちゃう店も多い。
 
だから、そんなステーキを置く店は、
間違い無くアメリカを意識した店であり、
料理もアメリカサイズを前面に出してたりするんだけど
価格だけは日本的(高い)ってパターンをよく見る。
 
で、昨日に続いて教材として、引っ張ってきたのは、
3/4ポンドあるステーキのプレート。
 
これを真四角写真で撮ると、失敗するよ・・という例になってるわけで(^_^;
 
 
  
 
ほ〜らね(^_^;
 
何故ならこのステーキ、
長いんですよ(爆)
 
 
  
 
細長い料理を無理に真四角で撮るのは難しく、
ぶった切り写真もほどほどに、という例で持ってきたけど、
料理写真に大事な事は、料理全体がわかる、という事なんですわ。
 
このステーキは、部位の関係もあってかなり長めで、
厚みもしっかりあるから、その両方が想像できないサイズでトリミングすると
少なくとも、ステーキの大きさは伝わらないって事なんです。
 
味?
 
固めに焼かれていたけど、肉の味が強く脂はそこそこで、
美味しい!
 
ショートロインでも赤身系の味わいがするアンガスビーフならではで、
赤身系の肉が好きな自分にはストライクでした(^_^)
 
でも、店の照明がおおよそ食事をするには適さない色あいで、
紫や緑、赤などの派手な色までミックスされていてしかも暗い(T.T)

だから普通は、こういう写真を撮ろうって気さえ起きないんだけど、
そこはもう、意地でも撮っちゃったりするワケで・・・
  

ところで真四角写真が流行ったのは何故だろう?
 
Instagramにアップする場合、嫌でも真四角写真になってしまうので、
利用者が増えたって事はあるけど、それよりもスマホでSNSを使って
記事を見た時、写真を見ながらコメントを読む上では横長だと小さくなりすぎるのと、
真四角写真だと、縦長のスマホモニターでコメントと一緒に見た時
収まりが良いって事があるのだと思う。
(その流れを感じて、富士フィルムが真四角写真のプリントを始めた)
 
ただ、真四角な写真を撮るのは今まで培われてきた構図のセオリーが
あまり効果的に使えない事から、どうやったら上手く撮れるの?
って話が増えてくる・・と。
  
では、料理の真四角写真を撮るための法則を
一つ紹介しよう。
 
構図を作るために料理の一部分をトリミングする場合、
「想像しやすい形は切って良いけど、想像できない物は切らない」
のが原則。
 
丼やお皿、お重などは形が想像しやすいから切って良いけど、
このステーキのように本体の形が想像しにくい物は切ってはいけない。
細長い魚は、記事の中で長さに触れない限りはトリミングしても
ある程度想像ができるので問題無し。
 
例えば鰻重。
 
 
  
 
これを真四角にトリミングするとこうなる。
 
  
鰻の蒲焼きは、その姿が想像できるから切っても問題無いし、
トリミングする事でピントが合っている部分の照りや質感がより強調できる。
 
同時にお重の側面や年期が入った縁の部分、奥に置いてある蓋のボケ具合で
距離感を強調する事もできた、写真だ。
 
ただ、このお重が特注品の細長い物で、
これまた長い蒲焼きが乗っていたのなら、
この写真では伝わらない。
 
要するにトリミングをする時は、
「何を伝えたいか」という事を考えながらやりましょう、
という事なのです。
 
特注のお重に、長い蒲焼きが乗っていた、
って事を伝えたいなら、それがわかるように撮るしかなくて、
それが小さく見えちゃっても、コメントの裏付けとして必要な写真だから、
それはそれで撮った上で、料理のアップも加えれば良いという事。

SNSの場合はコメントがセット。
Instagramの場合は、写真のみでの投稿もあるから、
逆に出来上がった写真が良ければ、事実を伝える事を重視しなくても良い、
という原則もあるわけで。
 
まぁ、最後は
自分が楽しいものを撮ってね!って事になっちゃうんだけどね(^_^;
 

あ、ちなみに明日から久々の連休。
週末に撮影あるので、体調管理のために動かない予定。
 
素材作りが進みそうだ・・ね(^o^)
 
ごちそうさまでした。

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