2017年9月10日日曜日

秋刀魚

「秋刀魚って、やっぱり焼いた方が美味しいんですか?」
 
「好みですけどね。
 脂多いから、炭火で焼いたら美味しいでしょうね」
 
「何時の頃からか、寿司屋に秋刀魚が出るようになったけど?」
 
「型が小さくい脂も少なめの秋刀魚は、刺身や握りには良いんですね。
 でも、焼き魚にむかない物を刺身で出すようになった、と言うよりは、
 走りの時期に楽しむ物として出したのが流行ったように思います。」
 
 
  
 
「小さいから、半身です」
 
 
と大将が、秋刀魚をにぎりで出してくれた。
 
脂が少ないと言いながらも、かなり脂はあって、
生で食べるにはちょうど良い感じ。
 
青魚の美味さに脂の旨味が乗る感じ・・で
酢飯とのハーモニーも楽しいのだ。
 
「今年の秋刀魚はやっぱりダメ?」
 
「型、小さいんですよ。
 もう大きくなってきても良いんですけどね」
 
「そう言えば、美味しい秋刀魚の見分け方ってあるの?」
 
「見た目でわかりますけど、敷いて言うなら、
 口先とか尻尾にちょっと黄色っぽい色が入ってる事かな」
 
「そう言えば、三浦半島の根つき鯖も黄色っぽいよね?」
 
「松輪は黄色って言うより金色に近いですね。
 でもあれは、釣鯖で怪我しないように丁寧に扱ってるから
 高くなるってのもあるんですよ」
 
 
そんな食材の話をするのは、
カウンターならではの楽しみ。
 
それにしても今年は、
どこで聞いても、秋刀魚が去年より小さいって事。
  
目黒のさんま祭りでも、宮古産の物は小さくて、
今日用意された7000本は全部北海道産だとニュースがやっていた。
 
 
「半身を握りで食べられるって、
 ホント、小さいですね」
 
「シーズンですから入れますけど、去年より小さいです」
  
 
  
 
研究者に言わせると、
海水温の上昇と海流の関係で、北海道へは近寄るものの
それより南へは、あまり向かわない可能性が高い、との事。
 
それに加えて、大きい1歳魚と言われる秋刀魚が
去年より少ないらしい。
 
当然、大きい秋刀魚は高くなり、
外食チェーンの大戸屋では2サイズ小さい秋刀魚を使って
さんまの炭火焼き定食を値下げして出したが、
それでも難しい状況となり販売休止となる見通しだとか。
 
でも、これって秋刀魚の大きさじゃないだろ?
ってサイズを利用して新商品を展開する店も出てきた。
 
 
  
 
すき家がこの6日から始めた「さんま蒲焼き丼」シリーズ。
 
小さい秋刀魚だからこそ、丼の上に乗るワケで、
蒲焼きにすれば、小さいが故の脂の少なさもカバーできるのかも知れない。
 
え?
食べないよ、こんなの。
 
食べないっては!(^_^;

自分、焼き魚と煮魚は嫌いなんですから(~o~)
 
 
いや、ちゃんとした焼き魚や煮魚なら
食べても良いと思うし美味しいと感じられる。
 
だけど、子供の頃にすり込まれた母親の料理の味が、
焼きすぎて炭の味しかしない固い焼き魚と、
煮すぎてグズグズになった上に殆ど味付けされていない煮魚の味が、
今でも焼き魚と煮魚を避ける原動力となって、生き残っているのだ。
 
落語に出てくる殿様が食べた魚河岸の秋刀魚は、
脂抜きされ骨抜きされて、グズグズな状態で椀に盛られたとあるが、
想像すると母親が作る煮魚に被るわけで・・・(爆)
 
目黒のさんま・・・
以前、熱心に誘ってくれた人もいたけど、
そんなワケで、焼き魚を食べるだけにでかける気力は
無かったのですm(__)m
 
ごちそうさまでした。

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