遅番は22時までの勤務。
特別な事&どうしてもやっておかなきゃいけない仕事が無い限り
22時過ぎには事務所を出る。
で、そこから晩飯を食いにでかけるのだけど、
22時過ぎに晩飯が食える店は、実に少ないのだ。
フードのラストオーダーが21時半という感じの店が多く、
居酒屋でもラストオーダーが22時半とかだったりするので、
バスに乗ってでかけると、まず滑り込む形になりやすい。
不思議なもので、地下鉄など電車に乗ると
そこに美味しい店があったとしても降りる気力が起きなくて、
最近はもっぱらバスを使って関内に出る事が常となった。
で・・
今日はエルゴで最近フードとして出している豚カツを食べよう、と
本町4丁目まで出かけたのだが・・・
休み(T_T)
しまった〜
エルゴの営業スケジュールを確認してなかったわ・・
(休日を示したカレンダーを出す店って増えてきたかも)
どうしようねぇ・・
もう22時半を過ぎてて、ちょっと戻って
「ゆで太郎」とか「CoCo壱番屋」に行きますか?
な状態。
あ、そう言えば、
エルゴビバムスの斜め前にちょっと気になる店が・・
やってるね。
まだいけそうだね。
入ってみますかね。
「いらっしゃいませ」
「すいません、こんな時間ですけどいいですか?」
「どうぞどうぞ、奥のテーブル席が良いですかね」
初老の男性がアテンドしてくれる。
店はシックにまとめられた落ち着きのある空間で、
私以外にはカップル客とカウンターで飲み倒している客しかいない。
「とりあえず、グラスの赤とキャロット・ラペをお願いして良いですか?
後はちょっとメニューを見て考えます」
コート・デュ・ローヌのワインを出してくれたが、
これが面白いテイストで、ナッツの香りがする華やかなワインだった。
「うちはアルザス地方の料理がメインで、
ワインもアルザスの物が多いです。」
「アルザスの料理ってあまり詳しくないですね。」
「定番としては看板メニューでもあるパテ・アン・クルートを用意してますが
本日は黒板にある料理をオススメしています。
上の方は前菜で中がメイン、その下はスペッツェルと言ってアルザス地方のパスタ、
一番下がデザートになります」
「じゃぁ、パテ・アン・クルートはお願いしますね」
キャロット・ラペはそんなに好きな料理ではないけど、
フレンチ系の店では前菜でいつも頼む物なので、この店のキャラクターを計るために
オーダーしてみた。
ちょっと歯ごたえがある仕上がりで、
でも味付けは優しく、シェフのスタンスがよく表現されている。
これはちょっと当たりだったかも・・とにやつきつつ、
ワインを楽しんでいるとパテ・アン・クルートが登場した。
厚いねぇ・・・
ググって出てくるパテ・アン・クルートはもっと薄く切られている物が多く、
この厚みで食べる意味を楽しむこともできそうだと、内心喜んだ。
あ・・
これは、ちょっと良いよ?
パテと聞くとそれだけで避けたくなるのは
レバー系の味わいが強い店が多いから。
再加熱された事によってジューシーになっているものの、
加速するはずのレバー香が抑えられて自分としては嬉しい味わいだ。
パイ生地にちゃんと火が通っているけど、パテから出た脂か
ソースなのかがかかった結果、シットリとした食感になっていて
これがまた良い食感のバランスになっている。
パテ・アン・クルートがここまで美味しいとは思ってなかったので、
これを一口食べて、一気にこの店が好きになってしまった。
兎のスペッツェル
アルザスのパスタで、ドイツ発祥。
小麦粉と卵、牛乳で作るのだけどビールを混ぜるところもあるらしい。
ココの物はしっかりとした歯ごたえがあって
柔らかさと歯ごたえのハーモニーが楽しめた。
兎は肉が固いイメージがあったけどそんな気配も無くて、
兎ってこんなに美味しかったっけ?
って驚く。
これは、正直言って当たりだ。
久々のロングヒットだ。
kotaも深夜に食べられるマトモなイタリアンではあるけど、
ヴェールはレベルが違う感じを受ける。
ググってみれば、
この店は宇都宮の本店に次いで2番目に開いた店。
店名にある大垣直巳さんの名前は勿論店主の名前で、
アルザスの3つ星レストランでスーシェフまでいった、
という記述を見つけた。
コート・デュ・ローヌとアルザスのシュヴァリエ(ワイン騎士)の
称号をもらうなとワインにも精通していることから、
この店でもコート・デュ・ローヌやアルザスのワインが出てくるようだ。
この店のシェフは荘田洋介さん。
研修先のストラスブールで大垣さんと出会い、
2010年から大垣さんの右腕として働いていた、とのこと。
そりゃ、レベルが違って当たり前な店だけど、
だから店前の黒板を見て、何故フレンチ系?って思いつつ
でも飲み屋っぽくも見えてて、入ろうか悩む店ではあったのだ。
「いつもは、斜め前のエルゴでビール飲んでるんですよ。
気にはなってたけど、ちょっと飲むと言うよりちゃんと食べる感じがして
二の足踏んでました」
「言って下されば、ハープポーションにできる物は
ハーフでお出ししますよ」
「え?それは聞き捨てならない!」
「ちょっとワインを飲んで、料理のマリアージュを楽しんで頂ければ良いと
思っています」
シェフの荘田さん、かなりフレンドリーっす。
ちゃんと食べたらそれなりのコストになるけど、
この味だったら当然の事だし、そのコストをしても高く無いっ
て思えるクオリティがあるのは事実。
それにしても美味しくて
つい食べ過ぎた・・感じです(^_^;
ごちそうさまでした。
☆☆
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2019年11月4日月曜日
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