「この前、めちゃ安のくせに美味しいって言ってた天麩羅、
連れてって下さいよ」
「ほいよ。
ところで、確認したいのは『めちゃ安』?
それとも『美味い』??」
「・・・めちゃ安で、美味い・・・」
「確かに、価格崩壊な感じはあるよ。」
そんなやり取りがあって、
早番が終わったら速攻で石川町に向かう。
月曜だから元町方向は休みの店が多いのだけど
この店は定休日は無いらしい。
「ここっすか?」
「うん。何か問題でも?」
「いや・・
ここがめちゃ安って、信じられないっす」
「外から見ると、カウンターの天麩羅屋だから
高そうに見えるよね。
だから余計、楽しくなるんじゃね?」
天麩羅専門店は、一般的に高い。
理由は色々あると思うけど、
高い油をマメに換えるだけでもコストはかかるし、
タネも刺身で出せるレベルを用意するなら、
寿司屋より割高になっても仕方ないと思える。
そして何より、
そんな店で食事ができる、という事に喜びを感じるタイプには、
堪らない環境やサービスも充実しているのだろう。
では、この店ってどうなんだろう?
と思うのも事実。
だってさ、
贅を尽くしている感は無いけど調度の拵えは上品にまとまり、
タイル張りのL字カウンターは清潔で気持ちが良く、
カウンターから見える揚げ場には二つの鍋があって、
タネに合わせて使い分けていたりして、
ちょっと見、低価格で天麩羅が食べられるようには見えないのさ。
だから、不安に思う気持ちはよくわかるけど、
その不安はメニューを見た途端に、別の疑問を感じる事になる。
これ・・・
値段表記間違えてない?
と。
論より証拠。
不安な顔をするヤツは放っておいて、
とりあえずオーダーしてしまう。
いんげん、椎茸、タマネギ、レンコン
今回はお任せじゃなくて、食べたい物をオーダー。
(ちなみに、この4品合わせて480円)
お〜
やっぱり天麩羅と言ったら、タマネギが食べたくなるよね(^-^)
椎茸も適度な揚がり方だし、インゲンも香りが楽しい。
「これって・・・」
「不満?」
「いや、美味いっす」
野菜はこの他にサツマイモをオーダーし、
今日のお勧めとして紹介された
車エビとウニの紫蘇巻きもお願いする。
「天麩羅ってカウンターで食べた方が良いんですか?」
「寿司と同じで、丁度良いタイミングで出してくれるし、
揚げてその都度出してくれるから、タイミングがずれにくいよね」
「食べる順ってあるんですか?」
「一応、あっさり系から味が濃いヤツへって順はあるけど、
板さんがオーダーした物で順番を組み立ててくれるから、
出たらすぐ食べるって事で良いと思うよ」
うん
ヤバイよね。
頭も楽しいし、身には甘みがあって
尻尾がまたクリスピーで、楽しいわ。
前回食べた海老は多分ブラックタイガーだと思うけど、
さすがにオススメの車エビと言うだけあって、
比べるべくも無い美味さがある。
ただ、ブラックタイガーの天麩羅は脱水の加減が上手で
刺身に近い食感が楽しかった事を思い出すから、
コースに必ず車エビを入れて高価格にする意味を考えさせられて
ちょっと面白かった。
日本酒は広島の地酒を2合。
シメの天麩羅は、
もう食べられる時期が終わる鱧と小柱のかき揚げをオーダーする。
広島の居酒屋で焼き鱧を頼んだ時もそうだったけど、
綺麗な骨切りがされてて、小骨が全然歯に当たらない仕上がりになっている。
やっぱり関西以西は、鱧を食べる文化があるから、
こういう食材も扱いが上手なのかも知れないね。
穴子に比べたら淡泊に感じられるけど、
身がしっかりとしてて、少し甘みもあって、
穴子の天麩羅より上品な感じがした。
「ヤバイっす。
この店、通うかも」
「贅沢な食材を使ってる感じでは無いけど、
天麩羅としての楽しさには溢れてるよね」
「御意」
そこまで和風にならなくても良いよ(爆)
二つ揚げてくれたのはシェアしたりしつつも
生ビールも一杯ずつ飲んで・・・のコスト、
どれほどだと想像しますか?
「ヤバイっす
確かにめちゃ安。」
「だろ〜」
「マジ、通うっす」
そう
良いと思った店は、
通って盛り上げて欲しいって思う。
月一くらいで来ようかなって
自分も思っちゃうしね(^_^)
え?
いくらだったか・・・って??
8000円でお釣りが来た、という感じですけど・・・
許して頂けるでしょうか?
ごちそうさまでした。
59点(コストパフォーマンス最高)
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2016年8月29日月曜日
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