2020年9月22日火曜日

陳麻婆豆腐ラクシスフロント店で幻の屋台式担々麺とか

汁無し担々麺の存在が普通に知られるようになってから
たぶん10年は過ぎているように思う。
 
担々麺は陳健民が作り上げた日本式中華料理で、
汁麺で芝麻醤&辣油を使った胡麻風味の味わいってのが
昭和な時代の常識だった。
 
そんな常識の中から豪快にアレンジを加えて
ニンニク&玉子&粗挽き唐辛子で独自の進化をしたのが
川崎や横浜の京浜工業地帯近辺でよく見られるニュータンタンメン。
 
そしてその進化版というべきカレータンタン麺なるものまで出てきたけど、
そもそもの坦々麺は汁無しだったって事は、このブログで何回も書いてきた。
 
で、擂った胡麻が好きじゃない自分としては
(不思議な事に擂ってないと好きだったりする)
汁麺の所謂日本的中華な担々麺は食べる気になれないのに、
汁無し担々麺については多少芝麻醤が入れられても楽しく食べられた。
 
だから出会った頃は楽しくて結構な頻度で食べていたけど、
その濃厚で塩辛い味付けは身体に悪そう・・・と思った時期と
よく行ってた店がいきなりコストを上げてしまった時期が合ってしまい
それから食べる頻度が減ってしまったのだ。
 
 
「是非とも食べてもらいたい汁無し担々麺があるんだけど、行かない?」
 
「汁無しは好きだけど、どこ?」
 
「陳麻婆豆腐」
 
「え〜〜〜パス!」
 
「なんでよ」
 
「陳麻婆豆腐ってただ辛いだけで
 ベースのスープとかダメダメじゃん?」
 
「いやいやそれは一時期の事でしょ。」
 
「そうかなぁ。
 四川は重慶とかで食べちゃってるから、

 スープの違いとかが合わないって事はあるだろうけど」
 
「ラクシスフロントに陳麻婆豆腐が入ってるんだけど
 何故か中国系の客が多くて賑わっててさ。
 ちょっと食べてみたらネイティブ感があって良いかもって思ったのさ」
 
「へ〜」
 
「で、幻の屋台式担々麺ってのがあってさ。
 これが結構小さい丼に入ってるんだけどかなり辛い。
 しかも出されてから3分以内で食べろって砂時計付きでくるんだよ」
 
 
料理と一緒に砂時計を出すってのは
普通は待たせるためってパターンなんだけど
食べ切れってのは珍しい。
 
 
「店の人が言うには、
 3分以内に食べないと麺がひっついちゃってダメらしい。」
 
「辛い?」
 
「うん、かなり。興味湧いたろ?」
 
「幻のってのが・・・ね」
 
「一回食べさせたいんだよなぁ」
 
「わかったよ、行くよ」
 
 
 
 
ラクシスフロントは新しい横浜市役所の低層階にあるんだが、
入口から入っていくと、本当にここに飲食店があるのか?
って感じな構造になってて、役所の中に一般の飲食店を作っちゃいけないって決まりでも
あった名残なのかな?って邪推したくなる。
 
居酒屋系だったりイタリアンだったり地産地消の料理店がある中
陳麻婆豆腐も2階にあるんだけど、なんかちょっとちぐはぐしたイメージが店内にあった。
 
そして客は確かに中国系の人が多いように感じるくらい
店内には中国語の会話が流れている。
 
 
「なるほど、確かにちょっと中国なイメージがあるね」
 
「だろ〜
 みなとみらいの店はファミレスっぽい感じだけど
 ここは同じ系列に見えないくらい、雰囲気が違うんだよ。」
 
「とりあえずのビールとアテはどうする?」
 
「牛肉の香り炒めかな。
 あとピータンの四川風とかで」
 
 
 
 
香り炒めって言うけど、牛肉揚げてるじゃん?
とかつっこみつつ食べてみる。
 
あ〜
なるほど、中国系の人が多いわけだ。
 
香辛料の使い方があまり日本人向けじゃないと思うし、
辛さもしっかりあって、これはこれで楽しい。
 
だけど全体的に中華系居酒屋の雰囲気があるわりには
価格設定は中国料理店のそれなので、高いと感じたのも事実。
 
 
「前にみなとみらいにある店で食べた時は
 かなり酷い状況だったんだけど、それに比べたら随分良くなった」
 
「そんなに酷かった?」
 
「うん。
 なんか味のバランスが取れてない上に、
 調理が手抜きじゃね?って思わせる感じだったんだよ」
 
「だから誘った時、嫌がった・・と」
 
「でも、それでも、やっぱちょっと高いって思うな。
 このコスト出すなら、重慶飯店で食べた方が満足できる感じ」
 
「比べちゃいかんでしょ。
 あくまでもこの店はチェーン系。
 その中では本格派でやってて、頑張ってると思うよ。」
 
 
 
 
3分以内に食べ終えてください・・・とフロアスタッフが持ってきた砂時計。
そして、気になっていた幻の?屋台式担々麺がコレだ!
 
 
 
 
見た目は・・・思ってたより普通?
 
とにかく3分で食べるって事で
一気に混ぜてから・・・・
 
うげ?
 
何この匂い??
 
あまり経験の無い、独特なスパイスの香りが
未知故の違和感として味わいの中に存在している。
 
あ・・・
 
きたぁぁぁぁ・・・・
 
こりゃ、結構辛いよ?
 
う〜ん
辛いって言うよりも痺れる系???
 
って事は正しいネイティブ系な麻の味わいなのかな。
 
これね
ネイティブ系な四川の味に不慣れで辛いの苦手な人は
食べない方が良いと思うね。
 
 
「結構辛いだろ?」
 
「辛い」
 
「面白いだろ?」
 
「面白いと言うよりも、  なんか敢えて痺れや辛さを強調してる感じがする」
 
「え?」
 
「いや、石川町駅のそばにある四川系の料理を出す中華料理店があるんだけど、
 そこの辛さって、マジにジワジワくる辛さでかなりヤバくて、
 そして痺れ系の味はこの麺の物に共通する匂いや味わいがあるんだけど
 もっと自然って言うか、バランスされてるって言うか
 美味いけど辛くて痺れて食べるのが辛くなるって感じなのさ」
 
「へ〜」
 
「で、ここのはなんか、その店みたいなバランスが無くて、
 辛さと痺れだけが強調されているような・・・ね」
 
「今度その店行ってみたいぞ?」
 
「場所教えるから一人で行って」
 
「なんでよ〜」
 
「だって、食べきれないって辛さは、嫌だからさ」
 
「そんなに辛い?」
 
「う〜ん、辛いと言うより、だんだん口の中が痛い問い言うか痺れると言うかな
 味がよくわからなくなる状態におちいるんだよ。」
 
「辛く無い料理もあるんだよね?」
 
「う〜ん、微妙」
 
「え?」
 
「いや、辛くないだろうって思って頼む料理が全部結局辛いのさ。」
 
「え〜?」
 
「たとえば・・・炒飯たのむじゃん、普通の。
 で、ごく普通な感じの炒飯が出てくるんだけど、
 なんかピリピリしてきて、ビール!って事になるんだよ」
 
「もう一回行こうよ?」
 
「場所教えるって!」
 
 
確かに、そんな中華料理屋は石川町駅のそばにあって、
最初は賃貸で営業していて、いつのまにか建物ごと買い取って
しっかりと今も営業しているだろうと思っている。
 
辛い物には耐性あるけど、
味がわからなくなるほど辛い料理は
料理としての価値が弱いって思っている。
 
つまりそんな店には行きたくないし、
行っても楽しめないってわかってるし・・・
 
だからこの汁無し担々麺も
私的には未知の味わいを楽しんだ今日はともかく
今後は敢えて食べたいものと言いにくいのだ。
 
 
「どっかで飲み直したいけど、
 やってる店、無いよねぇ?」
 
「深夜までやってるフレンチあるからさ、  ワインとツマミって手はあるけど」
 
「口直ししようか?」
 
「しようか」
 
 
たまにはこんな日があっても、良いですよね?
 
ごちそうさまでした。

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