2019年8月29日木曜日

横浜晋山で花巻蕎麦とか

欲があるから力が出て経験が無いから興味も湧く、
というのは若さ故。
 
経験は予測を確実なものに進化させ、
その結果、日々の暮らしは予定調和になって面白さが薄れて、
時の流れも早くなったように錯覚するのが老いなのだろう。
 
とは言え、今更自分の足で開発する気力・体力が無くなってきていて
同じ店で毎回出てくる物が変わる店が一番楽しいと思うようになる。
 
その上、
世間様が食事をするような時間帯に食事ができていないとなると・・
 
はい、そんなんで今日も
毎度お馴染みな店に行くのです。
 
 
「今日は鱚がありますよ。」
 
「夏の魚だよね」
 
「酢締めにしてみました」
 
 

 
山芋を叩いたやつと山葵を合わせて一緒に食べると、
シメた鱚の味わいが引き立つ感じがする。
 
合わせるのは吉田酒造の「月山 芳醇辛口純米」
 
日本酒の場合、辛口と言っても基本は甘いので、
飲み口がスッキリで甘すぎないタイプをそう称する事が多い。
 
月山は島根県の酒で、米の旨味を上手く活かしたバランスの良い酒
というイメージがある。
 
そしてこんな料理にはピッタリなのです(^_^)
 
晋山は、料理が見て楽しく食べて楽しい上に
22時台でもどうにか食べる事ができて、
しかも毎回新しい料理が混じっていたりするから魅力的。
 
食べ歩く楽しみとは違う、何度も通って関係を育てる店として
自分の中ではトップリーグに位置する店なのだ。
 
ただ、所謂蕎麦屋っぽいアテは多くないので、
そんなアテが無性に欲しくなってワガママを言っちゃう事もある。
 
いや今日も、日本酒が妙に美味く感じるので、
焼き海苔をアテに飲みたくなりメニューに無い焼き海苔を頼みそうになって、
どうにか踏みとどまった・・と(^_^;
 
晋山には花巻蕎麦があり、それに合わせた海苔しかないので、
大将の流儀では海苔だけで出すには向かないって聞いているので、
そこを曲げて、とはこっちも言いたくない。
 
で、そう言えば花巻食べてないって思ったら
妙に花巻蕎麦が欲しくなった。
 
ここの蕎麦をかけ汁で食べるなんて勿体ないと思うんだけど、
その汁が浸みてちょうど良い海苔は凄く魅力的だし、
何より、敢えて被せる蓋を取った時の香りがヤバイ。
 
 

 
この蓋、昔は出前用の物だと思ってたんだけど、
店で食べた時にこうやって蓋をして出してくれる店があって尋ねたら、
蓋を取った時の香りを楽しんで欲しいから、とのことだった。
 
晋山でも花巻蕎麦を出すのに、
この蓋を探し回ったと聞いている。
(出前用の安い物はあっても、こういった塗りの良い物は少ないとか)
 
ちょっと厚手のパリッとした海苔が、
フワッとしていくタイミングで蓋を開けると・・
 
もうその香りの素晴らしさは
最近、こんな海苔の香りを味わってない事さえ
思い出させた。
 
 

 
上質な蕎麦には余計な物は要らないと思ってるけど、
海苔も山葵も、蕎麦その物を楽しむなら邪魔になる。
 
だけど花巻蕎麦の場合は、海苔も主役。
薬味を使うなら山葵だろうけど、この海苔を味わうには邪魔だと思っている。
 
熱いわ〜
でも、楽しいわ〜〜
 
クソ暑い日に食べる物じゃないけど、
この香りが欲しかったんだわ〜〜〜
 
 
それにしても、
夜中の11時近くにこんな物食べてるって、
やっぱり異常ですわな。
 
ごちそうさまでした。
☆☆

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