2019年3月30日土曜日

レストラン・アルティザンでジョンストンのエイジングビーフとか

一時期、いずこもエイジングビーフを謳ったステーキを扱っていたけど、
最近はあまりそんな宣伝文句を見ない。
 
そりゃそうでしょ、
リアルにエージングした肉は、当然の如く高価。

と言うか、はっきり言って美味しい?その肉??
っていう物が多すぎる。
 
ググってみれば、ドライエージングによってナッツの様な香りが出たり、
柔らかくなり、旨味成分も6倍になってる、とか出てくるけど、
これって極端に言えば、好みの問題だ。

熟成肉というカテゴリーに規格は無いし、
真空パックして冷蔵庫に放置しても熟成肉と言っちゃう店もあって、
NYでピータールーガーが出したDAB(ドライエージングビーフ)との区別も無い。

でもね、どんなやり方でも時間がかかるって事は
それを管理する人の人件費が乗るわけで、高額になって当たり前。
 
だからエージングビーフとして高い価格がついた不味い肉を食ってる人だって
当然いて当たり前だし、高価格故にコストパフォーマンスが悪いと感じる人も
多くいるんだと思う。 
 
外食における美味しさって、
乱暴に言えばコストパフォーマンス。
 
500円のファストフードと1万円のフルコースを比べても
コストパフォーマンスという物差しの設定次第で、
ファストフードの方が楽しめる事は当たり前にあるのだ。 

A5の肉が好き〜って言う人は、柔らかさや脂を楽しんでいて、
加えて言えば「高い肉」を食べているという満足感に酔っている。
赤身肉が好き〜って言う人は、肉その物の味わいが好きで、
脂は適当にあれば良いというくらいにしか大事にしていない人かも知れない。

でも、それでも、ちゃんとした美味いエージングビーフを
ちゃんと味わってみたいと考えるのは、SFで入ったステーキハウスで
アンガスビーフ・23日間ドライエージングのステーキが美味すぎたから。
 
日本でその味が楽しめるのは、ウルフギャングステーキハウスくらい
しかないと思っている。
 
 
「アイルランドのプレミアム・ドライエージングビーフ、入荷してます」
と情報が来て、誕生日ディナーはDABにしようと思った。
 
でかけたのは、最近ご無沙汰(タイミングが合わない事もある)だった
レストラン・アルティザン。
 
美味いフレンチ、それもクラシックでボリューミーな料理を・・
と、2店舗を元町と馬車道で展開していた佐藤シェフが、本店として開いた店。

とことん自分流でやろうと決め、限界まで塩も使うと公言し、
しっかりした料理を出すのだが量は多い。
 
だから、コースではなく、
好きな物だけをアラカルトで食べるのが正解な店でもある。
 
 

 
アミューズは必ず3種、無条件で出てくるのだが、
その後にオーダーしたのはホワイトアスパラグリル。
 
ポーチドエッグにオランデーズソースをかけた
エッグベネディクト風なトッピングがドカッと乗っていた。
 
あ〜
このソース、マジでバンズに乗せて食べたいかも(^_^;
 
アスパラガスはシャキシャキ感が少し残る気持ちの良い食感で、
酸味が強めなソースに負けない個性をしっかり主張していた。
 
でも今日は、
コイツが食べたかった。
 
前菜を若い辛口のロゼで楽しんだ後は
カベルネベースの赤をもらっての・・・DAB
 
 

 
こ〜きたか(^_^)
 
どれどれ・・・
 
ほ〜
アイリッシュビーフと言えばグラスフェッド(牧草を食べた牛)で、
オージービーフのように素っ気なく脂が少ないので固い、
というイメージがあるのに・・
 
コイツは、それなりに柔らかくなっている(^_^)
 
そして、歯ごたえの中から、DABならでは旨味が
ジワジワっと湧いて出てくるのだ。
 
なるほど、肉好き、それも赤身系が好きな人には
絶対勧めたいとマダムが言うだけの事はある。
 
アイルランドの牛と言えば、アンガス(アバディーン・アンガスとか)だが、
アメリカのブラックアンガスとは別物だ。
 
アメリカのブラック・アンガスはコーンフェッド(穀物を食べた牛)なので
適度にサシも入るような育て方もでき、味も上質。
アメリカ国内では12ヶ月くらいで出荷する事もあるようで、
その赤身の美味さはちょっとヤバい。
 
でもアイリッシュのアンガスが、ここまで風味豊かで
赤身としても楽しいとは思わなかった。
 
後は・・
黒毛和牛の味が好きか、アンガスが好きか?
って事になるのだろ。
 
 
しかし自分、61です。
 
いくつまでこんな歯ごたえある牛肉を食べられるのか・・・
と思ったりするけど、当面まだまだ食べる気、満々です(爆)
 
ごちそうさまでした。

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