2017年6月13日火曜日

エビマヨ

今は無き珠江飯店で出会ったエビマヨは、
他の料理店で食べるソレとは別物の魅力があった。
 
衣のクリスピーな食感とエビのプリプリ感、ソースの甘酸っぱさの加減に加えて、
エビその物の味わいの深さがバランスされ、
エビ好きな自分は一発で参ってしまった事を思い出す。
 
そもそもエビマヨは日本発祥の中華料理で、
あの周富徳が考案したもの、として知られている。
 
周氏が作ったソースは、
マヨネーズとコンデンスミルク、ジンを合わせた物と言われているが、
情報によっては、そこにケチャップが入っていた、という説も流れている。
 
エビマヨソースにジンを使うのは、ソースが分離しないようにするため、
と本人が言ってた事も記憶にある。
(仕事で彼に会ったのは20年以上前の事なので、若干曖昧)
 
珠江飯店のエビマヨはマヨネーズソースではなくオーロラソースで、
だから他の店のエビマヨとは別物感が強かったけど、
エビマヨという名前の強さがオーロラソースの使用を控えさせたのなら
それはちょっと残念なこと。
 
だって、他の店でも予めオーロラソースで作って欲しいとオーダーすると、
珠江飯店の物に近い料理となって出てくるし、馴染みがあるからか
そっちの方が楽しいって感じるから。
  
いや、エビマヨがダメっていう意味じゃなくて、あくまで好みの問題ね(^_^;
 
でも、明らかにオーバーカロリーとわかってても
たまに食べたくなるんだから、どれだけ魅力的な一品なんだろうね。
  
  
  
 
広東料理店でオーダーしたエビマヨ。
 
王道を行くスタイルだけど、
ワンタンの皮みたいなのを揚げて敷いてあって、
これがまた食感のハーモニーを演出していて楽しかった。
 
ここのは、ちょっとコンデンスミルクが多めのレシピ。
その甘さが、想像以上に大きいエビの食感と味わいに合っていて、
口いっぱいのエビを食べる豪快さがあって、たまらなかった。
 
これ以上に大きいエビマヨは、
中華街では聘珍樓の物しか思い浮かばない。
 
ただ、最近の中華街は、
何も売らない占い屋と食べ放題の店が多く、
同時に立ち食いを強要するテイクアウト食品店も増えていて
昔ながらに食事を楽しめる店が激減している。
 
ちゃんと食事ができる店でも、名前と店をそのまま手に入れて経営している店や、
ニューカマーが経営している店が増えてきてて、
生き残っている店で好みの店はほんの一握り。
 
もちろん、ニューカマーの中にも経営熱心な店もあるけど、
そんな店は、コロコロと料理人が変わったりするので、
毎回、別の店に行ってるような気分になったりする(爆)
 
そういう中での聘珍樓の経営破綻はやっぱりショックで、
香港資本のもと存続する店が、どんな変貌を遂げるのか
ちょっとだけ心配だったりする。
 
食は文化で、時代とともに変化するものだから、
それを受け容れない事は難しい。
 
食材も料理人もどんどん変化し、
自分もまた、経験と加齢によって感覚が変化する。
 
だからこそ、日々、当たり前と感じる事が
実は奇跡的な出会いなんだと思えるし、
そう感じないと、楽しくないと思っている。
 
たかがエビマヨに・・・って思うけど、
食べてて色々な事を思い出したし、
一緒に楽しんだ人達の顔も浮かんだし、
これを、エビ好きな人に食べさせたいって思ってしまった。
 
珠江飯店で開催したエビ尽くしコースを、
どこかの美味しい店で、また開けたら楽しいだろうね(^_^)
 
ごちそうさまでした。

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