「久々に横浜にいるんだけど、
飯でも食わない?」
「ごめ〜ん
今日は遅番で22時まで動けないよ」
「大丈夫。
コッチも21時過ぎまで打合せだから。」
「でもさ、22時に終わってどこかへ行くと
かな〜り遅いよ?」
「横浜駅辺りだったら遅くまでやってるっしょ?
こっちで店調べて押さえておくから、22時半とかで
待ち合わせしようよ」
「了解」
遅番の日にも
飲もうとか食べようとかの誘いが入るのは嬉しい。
だけど、横浜駅近辺って若者向けなうるさい系な店とか
キャバとか焼肉屋とかなどうでも良い感じも店が多い。
だから押さえるって言っても期待はできないと思って、
最初から諦めムードで横浜駅で降りた。
「ごめ〜ん、行きたかった店、ラストオーダーが22時だった」
「だろ〜ってどこ?」
「ARAIYA NEST」
「あ〜、確かに間に合うなら行きたかったね。
あそこはハンバーグが絶品なんだよな」
「前に褒めてたから、横浜行くならソコかなって思っててさ。」
「残念でした。で、どうする?」
「リゴレット オーシャンクラブって店を押さえたよ」
「へ〜、知らんわ」
「食べログじゃ3.6超えてるんで、大丈夫かと。
イタリアン系の飲み屋みたいだよ」
「どこ?」
グーグル先生は、鶴屋町のビルを指示していたけど・・・
あ、ここって前にエイジングビーフを食べに来たビルじゃん?
なんか騒々しい店だなぁ・・
と思いつつも、奥のテーブルに案内されて、
グラスワインとマルゲリータDOC、そしてサーロインステーキをオーダーする。
「香港どうだった?」
「久々の4連休、ゆっくりできました」
「デモは?」
「全然問題無し。と言うか、どこでやってたかもわからなかったよ」
「ニュースを見る限りじゃ、マジこんなタイミングで行く?
って思ったけど。」
「生活基盤と観光客には迷惑かけないのが
香港の暗黙の了解みたいだね」
「サンジョベーゼとローヌです。
サンジョベーゼは?」
イケメンなスタッフがワインを持ってきてくれたので、
まずは乾杯!とワインを頂く。
ウン?
とヤツと目を合わせたのは
これは本当にオーダーしたワインか?
という疑問を持ったから。
「これ、間違えてる?」
「う〜ん、とりあえず交換してみるか」
あれぇ・・
どっちかと言えばローヌと言われたワインの方が
ちょっとバニラ香がある感じではあるけど、五十歩百歩な味わいで
そもそものレベルがダメって事で、お互いが納得した。
「グラス800円とか取るからさ、もうちょいマシなワイン出るかと思ったよ」
「グラスワインの質で、店の考え方はわかるけど、
これって一杯分が1本の価格なんじゃね?って思うな」
マルゲリータDOCとあったピザは、
一応ナポリ系なスタイルになっていたが・・・
「石窯で焼いた割りには・・・」
「あのさ、ピッツェリアと同じに見ないようにね。
この大箱でこれだけ混んでる店なんだから、これでも良い方だと思うよ」
「食べログ3.6もアテにならないな」
「食べログってさ、夜メインな店でもランチしか食べてなくて
そのレビュー書いてるヤツ多過ぎじゃん?
それと、思いっ切りチェーンな感じがあるので、
フードはマニュアルでQCしてるんでしょ」
「それにしても、ナイフ・フォーク使う?」
「この方が、手が汚れなくて良いんだよ?」
ピッツェリアが作るような、薄く伸びた生地と
モチモチの耳といった素晴らしいピッツァでは無いけと、
DOCと銘打つわりには大したモッツァレラチーズでも無いけど、
主にこの店を使う年齢層なら文句は言わないレベルにはあった。
「面白いもの撮れた?」
「コーズウェイベイのそごうビルの一面が
モニターになってる姿とか、大館という歴史的建造物を観光施設にしたものとか
様々な壁画とか、あとトラムの終点にあったマーケットとかね」
「満喫してきた・・と」
「ただね、妙に旅行代が高いと思ったら
物価がかなり上がってて驚いたよ」
「へ〜」
「極端に言えば、日本より高いかも?って感じさ。
陸羽茶室で朝の飲茶したら食べ過ぎたってのはあったとしても
500HKD札出しても足りなくて驚いたよ」
「500って、今14円くらいだから・・え?7000円で足りないって」
「飲茶だぜ?」
「ま〜じ〜か〜〜」
「サーロインステーキです」
え?
またもヤツと目を合わせた。
これは、どう見てもサーロインの形じゃない。
「これ、サーロインじゃないだろ?」
「カイノミと間違えたのかな」
「う〜ん、ワインの時よりも衝撃が大きい」
「今からクレームしても、時間ヤバイしね」
「うん、やばい。
いいから食べよう」
あ・・・
これってさ
ランプ肉のような赤身系のステーキだわ。
スタッフが自信を持ってサーロインだと言うけど
いくらこっちが素人でも、あまりにもかけ離れた味わいなんだよな。
そりゃ、ひょっとしたら脂身をきっちりトリミングした上で、
厚みを出す分半分に切った、とかだったらこの形になると思ったけど、
サーロインの肉質と赤身の肉質の違いくらいはわかるワケで。
「色々と勉強になったよ。
肉は東京の方がちゃんとしてると思った。」
「形で言えばカイノミの可能性もあるかと思ったけど
味わいはランプでしたな」
「肉を選んでプレートにもできるけど、
こうなると何を持ってくるかわからないね」
「次回は、もっと早く帰れる日に連絡くだされ。
ARAIYA NESTを押さえますわ」
「こんな肉じゃない?」
「勿論!でも、彼処で食べるならハンバーグが一番かも。
あと、人気ある肉はすぐ無くなるので、予めコレが食べたいって
伝えておいた方が良いかも知れない」
「中華街の店は?」
「そりゃ、最高だよ。
コストはそれなりにかかるけど、
ヒレはヒレ芯だし、サーロインは最高のA3と
宮崎牛のA5があるよ」
「五反田に、コスパ良い上にマジ美味いステーキ屋があるよ?」
肉好き同士、
サーロインという名の赤身肉ステーキを食べた事が
どうにも許せない気分が・・・・(爆)
東京で肉喰らうのも悪くないんだけど帰りが面倒なので、
次回はこっちで仕込む横浜の名店で、と宣言しておいた。
香港帰りの翌日、
中華料理以外の物が食べたかったけど、
ここまでメニューからのイメージと違う物が出るとは
思わなかったよ。
ごちそうさまでした。
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2019年6月25日火曜日
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