2016年10月14日金曜日

ミシュランの功罪

ミシュランガイドが日本版を出し、
気付ば色々な地域の物が出版されてきた。
 
2015年版からは
横浜・川崎・湘南エリアのガイドが出版され
その中には星はつかないけどリーズナブルに美味しい物が食べられる
と評価された店がビブグルマンとして掲載されている。
 
さらに、それ以外にもオススメの店が掲載されているようで、
Hanakoか?って気分にもなるけど、最初のミシュランガイドを買って以来
新しい物を買う気になれなくて、ビブグルマンと言われてもピンと来なかった。
 
  
「ビブグルマンとして中華街初の店があるんだけど
 連れてってくれない?」
 
「ビブグルマン?」
 
「そう。
 水餃子が美味しくて安いみたい。」
 
 
ビブグルマンと中華街で引けば、
一発でその店はわかった。
 
5000円以下で楽しめる・・・って
 
一人5000円も出したら、
高級店だよ(爆)
 
夜遅くまで営業してて、
それなりにマトモな味が安定してるって店は、
今の中華街には殆ど無い。 
 
昔ながらの店は殆どが早仕舞いで、
ラストオーダーが21時の店は遅い方。
 
そんな中では、25時まで営業しているこの店は、
東京からわざわざ食べに来ても開いてる可能性が高く、
オリジナルと言える水餃子(のタレだけど)があるから・・・
 
ま、アリでしょ(^_^)
 
と言う事で、
久々に行ってきました。
 

この、独特の形。
そしてココナッツが混じっている独特のタレ。
 
以前より味がボヤッとした感があるけど、
タレが妙に塩辛くなってて、結果的にバランスされ
ビールを飲みながら食べるには悪くない。
 
 
「このタレ、面白い」
 
「昔はココナッツがタレの半分くらい入ってて
 タレ自体も甘かったんだけど、ココナッツが随分減ったね。」
 
「そうなんだ。
 でも、美味しい」
 
「これだけじゃちょっと足りないから、
 なにか料理を一皿追加する?」
 
「いいね。
 じゃぁ、回鍋肉!」
 
「回鍋肉って・・・」
 
「キャベツとあの甘味噌の味が好きなんだけど、ダメ?」
 
  
ここでしか食べられないような料理を選べば良いのに・・・
とは思ったけど、本格的な中華料理に慣れていない人には
未知の食材や未知の調味料を使ったものは、たしかに勧めにくい。
 
という事で
わかりやすい回鍋肉をオーダーした。
 
  
まぁ、こうだよね(^_^)
 
キャベツが美味い!
 
豚肉・・・塩辛い(T_T)
 
 
「白いご飯、欲しくなった」
 
「確かに。」
 
「ビール飲みながらだと良いけど、
 ちょっと辛いよ」
 
「久々なんで思い出せないけど、
 前はここまで塩辛くはなかったんだけどね」
 
 
ふと気付けば、
店員が揃いのユニホームを着ているし、
店の中も小綺麗に。
 
ミシュラン効果?
とりあえず化粧してイメージアップをしようと?
 
でも、その投資が、
料理の質を落としているなら、
それはちょっと悲しいかも。
 
毎日遅くまで営業してるから
料理人も少なからずいるだろうし、
たまたま今日は、塩多めの味付けをする人だったのかも。
 
「だ・め・だ。
 回鍋肉、全部いけない。」
 
「うん。
 俺も無理。」
 
 
そういう日もあるって思うけど、
当分、この店で食べるためにわざわざ出かける気分には
なれない。
 
昔は、明け方まで営業して家庭料理を出し、
カウンターの隅では茶羽Gが歩く事もあった店内でも、
爆盛りの美味い料理が必ずあって、
我がクラブ員達の深夜食堂でもあったこの店。
 
支店ができ、気付けばビルも建て、
移転した後に中華街発のビブグルマン獲得、と、
順風満帆な展開ではある。
 
でもさ・・・
 
ビブグルマンって
コスパ良く料理が楽しめる店、って事なんだろうけど、
その店に選ばれる事でコスパ重視の客が押し寄せて、
その結果、本来のスタンスが変わったりしたらどうなんだろう?
 
星を取ったら、キープする努力と
数を増やす努力が大変だろう事は想像できる。
 
でも、星を取った事による一見さんの増加や
食に対する概念が違う客の増加があれば、
結果的に店の空気が変わることは想像に難くない。

ミシュランガイドに載らない、
人には教えたくない良い店を、
どれだけ利用しているか・・・の方が、
本当の食いしん坊のように思うんだけどね。
 
あ・・
ビブグルマンとか星とか付いてる店に
連れて行けってオーダーは、今後お受けしない事にします。
 
自分で確認して楽しさがキープされてれば、
自分からの提案で連れていく事もあると思うけど(^_^;
 
ごちそうさまでした。
 
57点(水餃子)

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