中華街にあったジャックスは、
石原慎太郎、裕次郎兄弟が通うビフテキが美味しい店だった。
ベースで肉を見る目を養ったジャックが中華街に店を持ち、
コストパフォーマンスの良いステーキを出してはいたが、
昭和な時代の横浜でビフテキが飛びっきりのご馳走。
そして米進駐軍がまだ多くの場所を接収していた頃でもあったので、
アメリカの食べ物=高級、というイメージもあった。
仕事で初めて訪れてから結構な頻度で通う事になったけど、
食べるのは安いハンバーグやミニサーロイン。
それでも凄く贅沢している感があったのは、
ジャックが焼く肉が美味かったのだと思う。
食材を美味く調理する技術や食材自体の変化から、
今、ジャックスのステーキを食べたらどう思うだろう?
それは、どこでステーキを食べても感じる事で、
それだけ強烈な印象を与えられていたって事なんだと思う。
で、美味しいと思って食べていたジャックスのステーキは
こんな感じの物だった。
一応、ハーフポンドな設定なんだけど、
ジャックスの場合は焼き上がりがその重さ、な設定な上に
ジャックが私の顔を見ると肉を多めに切るクセがあるらしい。
しかもこの時は、今思えばカブリの部分が絡んでいた肉だと思うけど、
ジャックは「サーロインの一番端っこで、見た目が悪いけど美味い肉」
と言いながら出してくれた物だ。
で・・・
マジ、ヤバい!
チャコールグリルでじっくり焼かれているから
余分な脂が全部落ちて肉らしい味わい。
ソースはバター醤油で、これがまた美味かった。
ニューヨークカットはどう見ても1ポンドあるだろう?
って肉を焼くので避けていたけど、それもしっかり味わっておくべきだったと
今は思っている。
赤身っぽい味わいなのに、
ジューシーな感じとバターのコクが
見事にバランスされたステーキ。
ジャックス以外で、その味を楽しんだ記憶は無くて、
だから今でもたまに思い出してしまうのだろう。
そんなに脂が多く無くて良いから
サーロインらしい味わいと牛肉食ってる感があって、
そして一枚食べたらもう動けないくらいの迫力があるステーキ。
アメリカンフードを出す店ならありそうなんだけど、
アンガスのプライムとか揃えてても、そういう感じにはならないのが不思議。
どこかにそんな味わいのステーキ、
無いのかなぁ・・
もう一度食べたいなぁ・・・・
ま、オフの情けない食事をする時には
得てしてこんなビジュアルが頭に浮かぶって事なんす(^_^;
ごちそうさまでした。
☆
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2019年10月1日火曜日
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