2018年6月8日金曜日

ざる蕎麦

子供の頃は
もり蕎麦の汁を直接飲むのが好きだった。
 
甘辛いあの味が美味しくて、
入れても辛くならないネギを散らしたら
言うことが無いくらい好きだった。
 
落語のネタで「死ぬ前に一度、つゆをたっぷりつけて蕎麦を食べたかった」
と言うのがあるけど、蕎麦汁好きだった自分には
そもそもちょっとしか汁をつけない食べ方なんて信じられなかったのだ。
 
そんな自分、蕎麦屋で楽しむのは蕎麦よりも蕎麦汁・・なクセが染みつき、
当然蕎麦もたっぷり浸して食べるようになっていた。
 
ところが、並木藪でリアルに塩辛い蕎麦汁に出会って、
水が滴る挽きぐるみの蕎麦にちょっとだけ汁を付けて啜る事で
蕎麦と汁のバランスが取れる事に気づかされる。
(今は随分並木藪の汁も塩辛さが控えられたけど) 

なるほどこれじゃ、
たっぷり汁に浸したら塩辛くで食べられたもんじゃないわ・・
と思いつつも、醤油が立つ味わいに伝統を感じた事も思い出す。

汁をたっぷりつけるかどうかは
結局のところ、蕎麦のタイプと汁の味付けのバランスによるよね(^_^;
 
  

 
ざる蕎麦はもり蕎麦より高級とされ、作り方も変えたとも聞くけど、
自分としては、もり蕎麦に海苔をのせただけの店が多数、と認識していたりする。
 
蕎麦にたっぷり汁をつけて食べるのなら、
やっぱりざる蕎麦。
 
海苔の香りやネギ、山葵などの薬味と一緒に食べるのが楽しいと、
今でも思っているからだ。
 
 
蕎麦の香りや甘みに気づくには
繊細な感覚を持っている、という条件の他に訓練も必要。
 
上質な蕎麦を食べないとその香りや甘みの存在はわかりにくいし、
認識するまでは判断がつかないくらい微妙な味わいだからだ。

だから知らない店で、いきなりざる蕎麦を頼む事は無い。
海苔って結構、強いからね(~o~)
 
街の蕎麦屋としては高級な部類に入るこの店。

冷たい蕎麦、それももり蕎麦を頼むと気合いが入った一枚が出てきたりして楽しいし、
アテも蕎麦屋らしい物が適度に揃ってて、地酒をいただくには最高なのだ。
 
汁は甘めのバランス良いタイプで気に入っていて、
板わさと漬物で1合飲みながら・・・のざる蕎麦、とかが最高。
 
ダメダメおやじには、こんな一時が必要だったりするのです。
 
ごちそうさまでした。

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