「いつも焼き方をお訊きすると『お任せ』ですよね」
「そりゃそうでしょ。
肉料理のプロから見たその肉を美味しく食べる焼き方が、
一番美味しいに決まってるでしょ?」
「まぁ、そうなんですけど、
結構緊張するんですよ。」
「またまた、楽しんでるくせに。
でも、闇雲にレアを頼む人って多くない?」
「レアを好む人は、確かに多めです。」
「まぁ、焼くと固くなっちゃう肉は、
レアで出す方がごまかせるしね。」
「今日は、レアっぽく焼いたやつと、
私たちが『ガチ焼き』と言ってるしっかり焼く系の2タイプを
お出ししても良いですか?」
今日は遅番。
例によって肉スイッチが入ってたから、
例の店で150グラムのA3を食べる事にしていた。
今日の肉は岩手産の黒毛和牛で綺麗な赤身が目立つものだったから、
言われた「ガチ焼き」だと肉が固くならないかな・・と思ったけど、
プロが勧めるなら間違いないよね?
と言う事で、提案通りのお任せで焼いてもらう。
まずはレア系の焼き方で。
表面はちょっとクリスピーな感じに焼き上げ、ルポゼ。
最後にまたポアレしてから出てきたパターンだけど、
これが相変わらずの美味さ。
250グラムにすれば良かったかなぁ・・とか思いながら
ユルユルと食べていると、たしかにしっかり過ぎるほど焼いている。
でも、それができるって、肉質に相当自信がある証拠。
焼きすぎたダメな肉は、ほんとダメな部分だけが残ったような
情けない味になってしまうからだ。
「ガチ焼きです。
塩と胡椒を添えましたので、お好みでお使いください。」
なるほど、これはガチ焼き。
ウェルダン、アメリカ流に言えばNo Pink、
ってやつだ(^_^;
どれどれ・・・
え?
えぇぇぇぇぇ???
良い肉だって、外も中も同じような色になるまで焼いちゃったら
それなりに固くなって、脂も抜けて美味しくないはずなのに、
この「ガチ焼きステーキ」は何故か柔らかく、
脂は抜け気味なのに旨味はしっかり残っていたのだ。
しっかり焼いても、肉の内部を加熱しすぎないように
色々な技を使っているのはわかるにしても、
ウェルで焼いたステーキが柔らかく美味しいってのは、
想像の域を超え過ぎ。
そして、肉の旨味だけを味わうなら、
やっぱり塩&胡椒が一番だって思い知らされる。
なるほど、プロの勧めは間違い無い。
いつもは「ガチ焼き」を勧めないから、
今日の肉は特別に適した肉だったのかも知れないけど、
久々に感動ものの美味しさだった。
さて明日は、
私的イベントがあって、
久々に老舗の中華料理を食べる予定。
この時間にこんなの食べちゃったから、
昼飯は抜きかもなぁ。。。
ごちそうさまでした。
☆☆
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