乱暴に言えば、蕎麦を出す飲食店・・か(^_^;
立ち食い蕎麦もあれば、高級な設えの店もあり、
蕎麦もあるけど炒飯もあるような店もあって、千差万別。
でも、基本は庶民的な飲食店だと思うけど、自分の蕎麦屋の定義は
家のそばにあって、だらけた格好で行けて、
漬け物や板わさ、玉子焼きなんかをアテにお銚子傾けて
最後にもり蕎麦を手繰れるような、ダメオヤジ専用の店ってところか。
そんな店だと、煙草をばかばか吸う客も居るので、
折角の蕎麦の香りが・・とか思わないで済むレベルの蕎麦が用意され、
それでも「もり蕎麦」だけは丁寧に作る的な主人がいたら最高だ。
これが高級店となると、
そもそもの価格設定が高くて、今日の蕎麦粉みたいな看板があったり、
もり蕎麦なんて、ほんの少しの量で出されて、
たくさん食べたいなら何枚も頼んでね、的な対応がされていて・・・
美味いんだけど、なんかくつろげない(爆)
美味い蕎麦屋にくつろぎを求めちゃダメでしょ?
って蕎麦食いに言われた事があるけど、
まぁ、美味い蕎麦だけを味わうならともかく、
私は蕎麦屋でゆるゆると昼酒がしたい人なんです!っと反論。
つまりそれも、庶民的な飲食店故の間口の広さって事なのでしょう。
でもそれもミシュランガイドが星なんか付けちゃってから、
蕎麦屋の価格帯に大きな幅ができてきて、
懐石料理と同じようなコストがかかる店も増えてきた。
で、それを蕎麦屋って言って良いのだろうか?
って思うんだけど。
とか色々思うのは、
最近出会った店がちょっとそういう傾向がある店だったから。
蕎麦屋とは銘打っていない店構え。
表にメニューを出さなかったら、
ちょっと入るのを躊躇するような空気を醸している。
店前に置かれたメニューの記載は少なく、
その日その日でメニューは書き換えられているようだ。
料理は板わさとかの蕎麦屋定番がある日と、
まったくその手の料理が無い日があって、
気になって覗きつつも、価格設定が悩ましい。
当然、蕎麦の種類も日によって違うのだけど、
「更級そば(打ちたて)」1300円と
「並そば(十割)」1000円は定番のようで、
後は「天麩羅そば」とか「鴨南蛮そば」などが日によってあるくらい。
(とは言え、そんなに何度も見てるわけじゃないけど)
ま、気になったら食べてみるって事で
年末に年越し蕎麦と称してここで更級を食べて驚愕した。
その白さに驚き、美味しさに驚き、
腰の強さにも驚ろかされたのだ。
(ブログに書いたけど)
と言う事で今回は、
十割とあった並そばを食べてみようと(^-^)
「すいません、予約してないんだけど良いですか?」
「いらっしゃいませ。
どうぞこちらへ」
「板わさとお漬け物、
冷酒を一つと、後で並そばをお願いします。」
板わさとお漬け物があって良かったけど、
蕎麦屋でオーダーするのはこのパターン。
この前あった鴨焼は今日は無いので仕方なく・・だけど、
並そばは打たないで出てくるよねぇ?
出てこない(T_T)
酒を飲んでアテを楽しんでいても
なかなか蕎麦が出てこない。
酒、無くなるなぁ・・
もう一杯飲むかなぁ・・・
と、アテンドしてくれた女性が
「お待たせして申し訳ありません。
今、そば打ってますのでもう少し時間を頂きます。」
と声をかけてくれた。
え?
並そばも打つの??
この店、蕎麦全部打ちたてなの???
「並そば」
どれどれ・・・
美味い!!
一口食べてそう思うって
相当に美味い部類だよ?
汁は更級向けの甘め設定で、
ほんのちょっと付けて食べるには弱いけど、
蕎麦の楽しさが勝ってる感じ(^-^)
これ、盛りを半分にして、
別個で出してもらいたい気もするけど、
蕎麦を作り置かないのなら、この方が良いのかも。
「何故、その都度打つんですか?」
「特に更級なんですけど、
更級って打ちたてじゃないとあの白さが保てないのです。
だから、注文頂いてから打つスタイルにしました。」
へ〜
知らなかった。
狭い厨房で板さん一人で料理をしているのに、
蕎麦は受注生産だったとは。
聞けば、恵比寿でミシュランの星を取った店で修行してから
この地に店を出した、とのこと。
更級の打ち方はその店の流儀とも聞かされ、
料理の傾向と言い、蕎麦の味わいと言い
全てが私の中の蕎麦屋とはかけ離れている事が、理解できた。
同時に、蕎麦屋と言うより和食屋なスタンスで営業し、
コストを高めに設定する事で、
一見の観光客が入りにくい効果もあるだろうしね。
和食店であり、〆に蕎麦が出る、
というスタンスなら、かかるコストがそんなに気にならない。
今度は、和食っぽい料理を食べつつ、
〆で蕎麦を手繰る事を考えてみようかな(^_^)
ごちそうさまでした。
☆☆
晋山
045-228-9479
横浜市中区山下町106−16
現時点では不定休
営業時間 17:00〜23:00
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