世に色々な映画があるけど、
その中で、ドキュメンタリーに属するタイプの物がある。
ステーキ・レボリューションという映画は
正にそのドキュメンタリー映画であるが、
知ったのはたまたま予告編を見た事だった。
とにかく、世界中のステーキを食べ歩き、
どこのステーキが一番美味いか、というような予告編だったので
肉食系の自分としては見ないわけにはいかない、という事で去年、
観に行ってみた。
え?
これって教育番組?
って展開で続いたストーリー。
純血種の美味さと、牧草による飼育による味わいの変化を、
各国の精肉業者や学者が解説し、素晴らしいステーキを提供する店も、
どのような肉の選び方や調理をするかを、かなり丁寧に紹介する。
ただ、あまりにもアカデミックに展開する事と、
撮影が雑な部分もあって、ソフトとしての完成度は今一つで。
アンガス牛の純血種や、パザデ牛、ロングホーン、ハイランドなど
日本では馴染みの無い牛が登場し、日本の誇る和牛も神戸牛を育てる農家
と共に登場する。
そして、黒毛和牛を生産するスウェーデンの業者が登場し、
穀類飼料ではなくグラスフェッド(牧草飼育)で育てる事による美味さの紹介と、
輸出禁止にしている黒毛和種を胚移植で手に入れ60頭にまで増やしてから
一気に販売に移した事を解説した。
ブルックリンにあるピーター・ルーガーのオーナーは、
アメリカンビーフとして有名なアンガスビーフをポーターハウスで提供するが、
グレインフェッド(穀類で飼育)で月齢30ヶ月以内の牛しか使わないと、言う。
対して、イギリスのステーキ店では
ロングホーン種などグラスフェッドで数年間飼育された純血種を扱い、
ルーガーより上位の地位を得る結果となっていた。
1度は食べてみたいと今も思っているルーガーの
ポーターハウス(Tボーンステーキのでかいやつ?)ステーキが、
短期間で飼育できる改良を加えられ抗生物質の投与もされ、
グレインフェッドで不健康に育っている肉だとわかっても、
映画では4位に登場する事が、美味さとは何かを考えさせられて面白く感じた。
ま、そんな映画を観たら、
ステーキを食べたくなるんですわ。
と言う事で、今日も妄想食堂ネタっす(^_^;
<A3サーロイン ハーフポンド>
映画には、日本のステーキ屋も登場した。
第3位というランキングで紹介されたのは「築地さとう」だったが、
そこのステーキは、日本で多くある鉄板焼きだった。
このステーキも鉄板で焼かれている物だけど、
鉄板焼きの特徴として、肉の脂が落ちにくいという事があって、
基本的には脂多めの仕上がりになりやすい。
映画で出た肉はA5の素晴らしい物で、
口に入れた途端に消えた、と試食した出演者が解説した。
勿論、ここの店でもA5は用意されているけど、
私は鉄板焼きで食べると間違いなくお腹がもたれる事に気づいてから、
A3ステーキを食べるようになった。
そして今では、A3の方が肉の味わいが適度な脂と共に楽しめて、
自分としては美味しいと感じるようになっている。
映画では、
ステーキの内側の温度は54度以下という店と
47度程度を保つという店が登場する。
焼き方やルポゼで54度以下に保つ店と、
温度計を刺して確実に47度を以下管理し専用保温機材を使う店では、
後者の方が上位を獲得していた。
ルポゼの手法も、店それぞれ。
この店では鉄板の温度が低い部分でルポゼし、
ちょうど良いタイミングでカットして、出してくれる。
ドライエイジングも調理温度も管理にかなり気を遣う事は理解できるし、
当然、コストにも跳ね返ってしまうのだけど、
管理が厳しい店のステーキは「特別のご馳走」として扱われていた。
自分にとっても、
ステーキは例えファミレスのステーキであっても、
自分で焼いた物でも、ご馳走だと思っている。
それが「特別のご馳走」として扱われているのなら
是非とも行ってみたいと思うのだけど、
映画に出てきた店は、
北米だったり南米だったりヨーロッパだったりするので、
実行は「夢のまた夢」として考えよう。
しかしこの年末年始は、
いつにも増してちっとも休めてない感じ。
何だかなぁ・・・(>_<)
ごちそうさまでした。
59点
BowjackMoore-Archive / http://wakao.info
メインで書いているページやブログのアーカイブです。
以下のページの一部を転載しています。
http://blog.wakao.info
http://photo.wakao.info
http://ameblo.jp/bj-m/
2016年1月2日土曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
BUILD A BURGER
人混み嫌いではあるけど、 取材なので行ってみた「CP+2025」。 プロからアマのカメラファンにまでと門戸を広げたイベントなので、 一般客がいないプレスタイムに訪れたのに、それでもかなりの人出があってビックリ。 イベント内容はnoteに書い...

-
白板と言われて、 ピンと来る人はどれくらいいるのだろう? あ、ホワイトボードじゃないっす。 勿論、食べ物の事です。 って言っちゃえば、 想像つくよね? そう 蒲鉾の白いヤツの事。 正月には 紅白の蒲鉾を用意する人もいると思うけど、 赤は魔...
-
歴史ある街で、美味しい物を出す飲食店が多い・・・ というのが麻布十番のイメージだが、訪れたのは何十年も前のこと。 地下鉄の出口から出て見える風景に記憶があるけど、 あのインターチェンジの辺りに仕事で行ったっけなぁ・・なレベル。 当然だけど、何か食べた事なんてなかった...
-
久々に中華料理を食べに行ったら 今まで我慢してた気持ちがさらに膨れあがってしまった。 なるべく外出はしないと決めていても、 フィジカルディスタンスを確保しながらの散歩は ある程度必要、という情報もある。 だったらそんな週末の様子 ちょっと偵察にいってみるか...
0 件のコメント:
コメントを投稿