2023年5月21日日曜日

野毛たべもの横丁で一銭焼きとか

 
今日でその姿を消すアーケード。
 
バブルな時代に作られたとかで明かりも入る豪華な仕様ではあるが、
老朽化で再建を断念して撤去となったと報道にあった。
 
だったらやっぱり撮るよね・・・と野毛へ来たのだけど、
野毛は以前とは全く違う街になっていた。
 
 
 
 
路上にテーブルを出して飲んだくれる若者達の多さに驚く。
だがこの路上テーブルの営業には若干問題がある。
 
コロナ禍により国土交通省が沿道飲食店等の路上利用に伴う道路占有について
その許可基準を緩和する措置を採った事もあり、
ユーザーとしても屋外の方が安心感があるので一気に増えていったと感じている。
 
横浜市の場合、道路占有許可を取ればOKのはずだが、
常態としての設置に許可が出るかは疑問。
だけど、ぶっちゃけ路上テーブルをやめたら客がいなくなる、
という恐怖が飲食店側にはあるのだろう。
 
だからもう、いっそ野毛の中は飲食時間帯を決めて車両通行止めにした上で、
路上テーブルも自由にしてしまえば良いと思うんだけど、暴論だろうか?
 
同様の事が横浜中華街にもあって、
食べ歩き食品を立ち食い&座り食いする人達で混雑を招き、
食べ終わった容器の放置で街が汚れる常態なので、
太い道の真ん中にテーブルを設置しろよ!って思ったりもするのだ。
 
仕事柄、道路占有許可を取る事には慣れているけど、
警察へ申請するのもハードルが高くて、かなり面倒くさいというイメージは拭えない。
 
ならば、商店街単位での申請で、協力して食環境を整えようって考えないのかな?
って思ったりするけど、利権が関わったり余計なコストがかかったりするので、
ギリギリでやってる人にとっては独立性を捨てて負担を増やすのを嫌がるのはわかる。
 
とは言えやっぱり、共存する事で潤う事を考えられないのかなぁ・・と思うんだけど。
 
 
 
 
それにしても、休日の明るいうちから、多くの人が飲んだくれている。
その賑わいを見て、やっとコロナ禍が収束する方向なんだな・・と実感する。
 
ただ、古くから頑張ってた店が多く閉店し、空いた場所に知らない店がどんどん入って、
軽く浦島太郎気分になって、落ち着かなかった。
 
 
 
 
野毛では、横丁的な場所が増えていて先日も「横浜ドリームランド」に行ったけど、
今日はまた別の横丁店「野毛たべもの横丁」へ行く事にした。
 
居酒屋・スナック・串カツ・ビストロ・鉄板焼・立喰寿司・ホルモンの7店舗が揃う
ここは、以前は10店舗の飲食店が軒を並べる横丁だった。
 
老朽化で取り壊す話が出た時、地元不動産業が購入して再生し、
できる限り以前の姿を残して2013年に再スタートした。
 
 
 
 
ここへはコロナ禍前からたまに寄っていたけど、
行く店は他の店に入れなかったり立ち食いは無理だったりした結果、
いつも「肘鉄」という鉄板焼き店に入っていた。
 
 
 
 
「肘鉄」はミントンハウスに近い場所にお好み焼き、
伊勢佐木町にエスニック&お好み焼き、そしてこの「野毛たべもの横丁」に
鉄板焼きの3店舗を展開している。
 
山下町と伊勢佐木町の良い所を併せ持った様なこの店では、
リーズナブルにエスニック&お好み焼きが楽しめるので自分の好みにフィットするのだ。
 
 
 
 
よく頼む「とんぺい焼き」
 
ここのは豚肉を玉子で巻くスタイルで、量は軽めだけど肉がしっかりだから
それなりに食べ応えがあって楽しい。
 
関西の定番料理なので、横浜で食べられるようになったのは関西のお好み焼きチェーン店
とかが店舗展開を始めた頃だったように記憶している。
 
本来は小麦粉の生地を薄く焼いて玉子と合わせるスタイルらしいが、
玉子だけのとんぺい焼きの方を多く食べてきたのは、作り方が単純だからなのだろうか。
 
そしてもう一つ、ここに来たら食べたいのが「一銭焼き」
 
 
 
 
そうそう、コレが食べたかった!
 
この適度にチープな感じは、子供の頃食べた安っいお好み焼きに近くて、
抗い難い魅力があるのですよ。
 
お好み焼きの元祖と言われる「一銭焼き」のルーツは、
池波正太郎が「食卓の情景」の中で「どんどん焼き」という食べ物の存在を書いていて、
それが関西に伝わって「一銭洋食」(一銭焼き)という名で広まり、
「お好み焼き」へと変化したものと言われている。
 
ただその「どんどん焼き」は、池波正太郎の記述では二通りの作り方があり、
牛挽肉を使う場合は生地に具材を混ぜて焼くが、海老やイカなどの場合は先に生地を焼き
具材を乗せてからさらに生地をかけてひっくり返して焼く、とある。
 
その後者がまさに子供の頃に食べた駄菓子屋や屋台のお好み焼きの作り方で、
それを踏襲しているのが一銭焼きだから、ここへ来ると食べたくなるのだと思っている。
 
駄菓子屋のおばちゃんが、奥でお金を持っていない子供達にだけ、
メニューに無いキャベツと薬味だけの薄いお好み焼きを安く売ってくれたのを思い出す。
 
そんな思い出をも味わう時間は仕事に就いていた時には存在しなかったから、
こうやってわざわざここまで来てしまうのだろう。
 
食い物の恨みじゃないけど、食べ物に関わる記憶は忘れられないのかな。
 
という事で飲みすぎないうちに、
夜のアーケードを撮りに出かけよう。
 
ごちそうさまでした。

 


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