2021年4月24日土曜日

パテ・アンクルートとか鳩とか

フレンチ系な料理は何となく相性が悪い気がするんだが、
それはかなり先入観の問題らしい。

最初の出会いが、しつこいというイメージを生んで、
その後もやっぱりバターやクリームの強さに対応できず、
その上、一品の量が少なく高いというイメージを持って嫌うようになった。
 
だが、今となってはポーションの小ささがちょうど良く感じるし、
昔のようにしつこい感じの料理は減って、イタリアンに比べたら上品で高いけど
選択肢に外す必要は無いと考えるようになった。
 
ただ、元々内蔵系の料理はあまり好きじゃ無い。
食べ物の好き嫌いは、食感(噛み切れないもの、口腔内に貼り付くような粘り)と
匂い(腐った系のもの、モツ系のもの、貝や甲殻類にある臭み)に左右される自分、
モツの臭みは勿論、嫌いで、しかも噛み切れないホルモンはもっての外だったりする。
 
ところがフレンチって、高級とされる物の中に内臓系の料理が多くあって、
リ・ド・ヴォーやフォアグラなんて物は、余程の事が無いと食べたくないのだ。
あ、もちろんパテもレバーを混ぜるので、同様になる。
 
でもたまに、臭くないモツ料理を出す店もあるので、
何度か通ってここなら・・と思ったら、オーダーしてみるクセもある。
 
例えば、元町の「ラ・バンリュー」のフォアグラは、
レバー嫌いな私のフォアグラに対する概念を変えさせる美味さがあったし、
「ヴェール・パール・ナオミ・オオガキ」のこのパテ・アンクルートは
騙されたと思って食べて感激した美味さがあった。
 
 
 
 
パテとは本来、こうやってパイ生地で覆って焼く物だけど、
最近はパイ生地が無いものが主流になっている。
 
だから敢えてアンクルート(パイ包み焼き)をつけるのかも知れないが、
パイ生地を焼くのに中には火が通り過ぎない様にするのは、素人が見ても難しそうだ。
 
料理人がFBで美味いと書いていたので行って食べてみたら、
想像を超える美味さと臭みが感じられないパテの仕上がりにビックリしたワケだ。
 
しかもこの店(ヴェール・パール・ナオミ・オオガキ)は、
深夜まで営業している珍しい(ありがたい)店なので、
日が変わりそうな時刻にこんなヤツを食べてしまうクセがついた。
 
だが、この一品で終わるはずは無い。
シメにスペッツェルかタルトフランベを頼むか、
メインとなる肉料理をオーダーしてワインを飲み倒すか・・・
 
あ、今日は鳩があるのか。
だったら肉&ワインでいこうかね。
 
ちなみに、鹿や鴨は当然として、鳩とか兎とか鶉とはあったら食べたい食材。
中でも鶉はかなり美味しいイメージがあって、逆に鳩は美味く調理してくれないと
美味しく無いというイメージがある。
 
だからオーダーする時にちょっと悩むのだけど、
この店はどんな食材でもまず間違いが無いので安心だったりする。
 
 
 
 
お〜〜
見事!
 
美味さがジワッと染み出すような焼き方で、
ジューシーな赤身肉をしっかり食べている気分になる。
 
食べる場所がそう多く無いはずなので、
元の大きさはどんななんだ?って思いつつ食べる。
 
ワインはこの店ならではのアルザスワインの中から
ピノ・ノワールを使っている物を選んだ。
 
アルザス料理をベースにしている店はここしか知らないけど、
宇都宮の本店へも行ってみたいものだね。
 
 
「実は、5月12日をもって、この店を閉める事になりました」
 
「え〜〜〜〜〜
 困る・・・・
 閉めた後はどうするんですか?」
 
「フランスに出店します」
 
「それはチャレンジですねぇ」
 
「コロナの状況にもよりますけど・・・」
 
 
この先が見えない状況でフランスで勝負って
逆転の発想とも言えなくはない。
 
よくぞ思い切ったと言いたいけど、
自分としては、マジに困る深夜の食事状況に拍車が掛かる事がキツイ。
 
22時まで勤務だと、ほんと死活問題なんだよね。
そんな時間まで働く人達の事も、マジに考えて欲しいわな。
 
それにしても、飲食業全体がどんどんパワーダウンし、
深夜までやってるから食えてたスタッフは困窮するって流れは、
大きく言って、今後の飲食業の形を変えるだろう。
 
もう一回、来れるかなぁ・・・
ここのパテ・アンクルートは他の店じゃ食えないんだよなぁ・・・・
 
ごちそうさまでした。

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