だった・・と言うのは現在は当時の勢いが無いから。
リピーター率80%、店舗数は33店舗と記憶にあるが、とにかく半端ない人気があった。
熱々の鉄板の上に乗って出てくるハンバーグはラグビーボール状で、
客は髪ナプキンの半分をテーブルに乗せ、手前の端を両手で持ってスタンバイする。
スタッフがそのナプキンを壁の様に持ち上げるよう言いながら、
ハンバーグを半分に切ると中はまだ赤い状態の切り口を鉄板の上に倒す。
そこでジュワッと音が上がるが、メインイベントはその後。
たっぷりとハンバーグにソースをかけると一気に脂と蒸気が立ち上り、
肉汁が爆ぜて食欲がさらに増すワケだ。
店舗は駐車場付きのロードサイド型が多かったが、
ファミレスより高額な料金設定でも、上質な接客やコストパフォーマンスの良い
ハンバーグやステーキが食べられる事から、週末は順番待ちの客が並ぶほどの愛され方だった。
しかし、2000年2月、O157による食中毒が発生、
生焼けなハンバーグにはしっかり火を通すように指示が出され、
客としては好みの火加減が楽しめなくなった事を嘆きつつも、
まだまだ店は頑張れてはいたのだが・・・
例のBSE問題が勃発。
銀行からの融資も止まり、店舗数は3つにまで縮小となった。
「ハンマーヘッドにハングリータイガーあるの、知ってるよね?」
「知ってる。6月に行ってみたらメチャ混みで断念した。」
「そんなに混んでるんだ?」
「なんか、その日は『本日の予定客数終了』とかでふられた。」
「じゃ、今もダメかねぇ。」
「行ってダメならミケーレってピッツェリアがあるから、
そこでデカいマルゲリータでも食べれば良いじゃん。」
「ハンバーグの代わりにピッツァはなぁ・・・」
「じゃ、アメリカンフードのキーズって店でサーロインのグリルって手もある」
「そっちの方が気になるな。」
「んじゃ・・と16日ってどう?
この日なら昼間から自由に動ける。」
「16は・・大丈夫だ。ランチでどう?」
「その方が空いてるかもね。」
ふられた恨みが無かったわけじゃないが、
予約してまで行くレベルの店じゃないと思ってて人気に驚かされ、
今のハングリータイガーがどうなってるかって興味が湧いていたのだ。
ハンバーグもステーキも自分好みの店をみつけてから冒険しなくなったけど、
冒険しない=老化って方程式もあるので、ここはまず確認が必要かも。
リブロースコンボ
「豪快にいったね。」
「いくでしょ。
ステーキも楽しかったから、両方確認しないとね」
「それにしても、随分しっかりと押しつけたよね」
そう、ハンバーグの最終調理は客前で、なハングリータイガー。
スタッフが半分に切ったハンバーグを、これでもか・・とばかりに熱い鉄板に押しつけていたのだ。
それはやっぱり、二度と食中毒は起こしたくない、という意思の表れなのだろうけど、
それにしてもなぁ・・・と思ってしまった。
「豪快にいったね。」
「いくでしょ。
ステーキも楽しかったから、両方確認しないとね」
「それにしても、随分しっかりと押しつけたよね」
そう、ハンバーグの最終調理は客前で、なハングリータイガー。
スタッフが半分に切ったハンバーグを、これでもか・・とばかりに熱い鉄板に押しつけていたのだ。
それはやっぱり、二度と食中毒は起こしたくない、という意思の表れなのだろうけど、
それにしてもなぁ・・・と思ってしまった。
このハンバーグを食べる時は、スペシャルセット(スープもしくはサラダ、
パンもしくはライス、飲み物)で頼むようにしている。
チョイスはサラダ&パン。
と言うのも、サラダのレタスとバンズ型のパンでハンバーグの半分を挟んで、
簡易型ハンバーガーを楽しみたいからに他ならない。
あ?
この店、レギュラーメニューにハンバーガーあるじゃん??
昔は一時期の本店にしかなかったハンバーガーだが、クォーターポンドのハンバーガーが
メニューにしっかりと載っているのだ。
でも、ソースがサウザンアイランドソースっぽい風情なので、
ここは初心貫徹でいこうかね。
あ・・・
ガチガチに火が通ってるじゃん・・・
う〜む、こんな味わいだったっけかね。
「こんなだったかな。」
「今、俺もそう思った。
これ、火を通しすぎだよね。」
「って言うか、固いわ」
「なんか残念だな」
リブロースもしっかりと加熱されていた。
と言うか、鉄板で熱せられて火が入りすぎたのかも知れない。
「どう?ステーキは??」
「まぁ、コストなりの味わいだね。
固いけど、アメリカ的なステーキで嫌いじゃない」
「サーロインとかを頼めば良かったんじゃ?」
「いやいや、ハンバーグを確認したかったからさ。
ステーキメニューだとヒレとサーロインがメインだしヤングスターって多分ランプ、
Tボーンは君を巻き込まないと食い切れないしね」
「リブロースって柔らかいんじゃなかったっけ?」
「本来はステーキ用に適した美味い肉なんだけど、
日本ではサーロインより下に見られる事が多いと思う。
で、柔らかいはずなのに固いのは、焼きすぎなんだな。
こんなに脂が出てきちゃうほど加熱したらねぇ・・・」
「ハングリータイガーは、加熱不足で潰れそうになったから、
そこはちゃんと加熱するってスタイルを守るんだろうね」
久しぶりのハングリータイガー、
O157&BSEの後遺症は大きかった。
そして、庶民のちょっとした贅沢を演出するだけのクオリティは
ちゃんと残っていたから、この盛況があるのだろう。
でも、わざわざハンマーヘッドまで来てハングリータイガーで食べる?
って質問されれば、「気分次第」と答えるしかない。
だってさ、アメリカンなステーキならミッドタウンやケーブルカーで食べた方が楽しいし、
コストパフォーマンスだって優れてるし、ハンバーガーなら横浜にはプレミアムな
ハンバーガーを出す店が多くある。
ちなみに、今日の私製ハンバーガーはこんな感じ↓
0 件のコメント:
コメントを投稿