2025年3月27日木曜日

天ぬき

役所巡りが必要で、
一年で一番混む時期とわかっていた上で、出かける。
 
役所は見事に病院の待合室の様相で、案内係に待ち時間を聞いても
「2時間程度は・・」とお茶を濁した返答しか返ってこなかった。
 
まぁ、そうだよね。
システマチックに手続きを実施できる設備や体制はあっても、
訪れる人の数が膨大なのだ。
 
しかも、そんな人達の多くが外国籍っぽい感じがあって、
彼らが日本語がわからないと相談係を頼れば、ネイティブの様な発音で英語で受け答え。
 
さすがは港町横浜だって思いながら、同時にグローバル感も味わいつつ、
日本人の減少化が進んでいるのが気になったのも事実。
 
で・・・
そんなこんなで時間が流れランチタイムも逃し、
今更牛丼屋へ行く気にもなれず、ましてやコンビニの弁当なんて食いたくない・・
となって考えた。
 
15時を随分回った時間にそれなりの酒とアテがあって、
〆に食事ができる店ってどこだろう・・と。
 
 
 
 
記憶という名のデータベースの中からヒットしたのは、関内にある「利休庵」。
 
ここは、昔ながらの営業スタイルで、
今となっては数少なくなってきた昼呑みができる蕎麦屋なのだ。
(蕎麦屋のくせに15〜17時はアイドルタイムなんて店が増えた)
 
ただ、老舗らしく客の年齢層もかなり高め。
悠々自適な生き方をしたベテラン達が、マイペースで飲んでいるパターンが多く、
15時過ぎな午後でも満席・・って事が多々ある店なのだ。
 
あら・・
なんか空いてるじゃん?
 
ラッキーだねぇ。
え?
好きな所に座って良いって??
 
 
 
 
いつもはキビキビと動き回っているフロアの女性達が
一様に落ち着いた感を醸しているので、こっちもユルユルと飲み体勢。
 
まずはビールと「焼き海苔」って考えたが、
昼&夜な食事にする予定なので、いきなり酒にしてしっかり食べようと思った。
 
なのでまずは「板わさ」と酒、と。
 
 
 
 
この店、板わさには山葵漬けをつけるのが流儀。
それって小田原のやり方なんだけど、自分としては山葵の方が好きだったりする。
 
でも、山葵漬けは単体で味わいながら酒を飲むのも好きなんで、
いつもだと蕎麦も一緒に頼んじゃって、先に出してくれる薬味&山葵で
両方楽しむのが決まりだったりする。
 
う〜ん、
とりあえず「せいろ」頼んじゃう?
 
って自問したけど、2食分食べるつもりなので、踏みとどまる。
だってさ、蕎麦食べたら〆な気分になっちゃうじゃんねぇ。
 
と言う事で、これまた定番で頼む「厚焼き玉子」をオーダーするんだが、
摘まんでいる板わさに何だかちょっと違和感があった。
 
そうだ、前に来た時は、板わさに玉子焼きが付いてたんだ。
玉子が被るじゃん?て思ったんだって、思い出した。
 
 
 2023年3月24日撮影
 
ほらね・・、こうだったんだよ(^_^;
 
板わさ一つで楽しめるってセッティングが、秀逸だって思ったのさ。
まぁ、コストダウンの為の仕様変更はアリなんで良いけど。
 
あと、酒を頼むと海苔の佃煮もアテで出してくれてたんだけど、
今日は無しみたいだね。
 
以前、アテに焼き海苔頼んだ時、
酒と一緒に海苔の佃煮が出てきて、被ったじゃん!って思ったんだった。
 
佃煮無いならやっぱり焼き海苔頼むかなぁ・・・
 
あれ?
隣の老夫婦が酒頼んだら「海苔の佃煮」を出したよ??
 
アテと酒を頼んだから端折ったのか、単に忘れたのか。
多分、出すの忘れたな。
だって隣に夫婦には、別のアテが出てるからね。
 
こういう時って、「海苔の佃煮は出ないの?」って聞き辛い。
充分にアテが揃ってるんだから、わざわざ持ってこさせるほど欲しいわけじゃない。
 
でも、何となく蔑ろにされた感はあるので、ちょっと不機嫌になってしまった。
 
 
 
 
あれ?
なんか随分黄色っぽい玉子焼きだねぇ。
 
メニューには、わざわざ「自家焼」って書いてるけど、
以前の物に比べてちょっとパワーダウンした感じがこの料理にも見られる。
 
とは言え、ですよ、
今となっては安い部類?って思える価格(858円)なので、
以前の物と比べるような事はせずに楽しむ事にする。
 
・・と言う間に1合空いて、もう1合は「八海山」の純米大吟醸をオーダー。

税込で1078円って設定は、確かに安めなんだろうなぁ・・と思いつつ、
次のアテを考える。
 
味?
いやいやもう、酔っ払いなんですよ。
空きっ腹に1合飲んじゃったら、もうよくわからんワケで。
  
ただ、これで蕎麦へいったらちょっと足りない。
いや絶対に足りない。
 
ので、さらにアテを頼むとして、何にしましょうかね。
 
「特上海老天麩羅盛り合わせ」(車海老2貫付 3850円)と、
「海老天麩羅盛り合わせ」(海老2貫付 2750円)とを天秤にかけ、
「つけ天」を見てみれば特上と上つけ天が同じ価格と設定だと気付く。
 
うん?
これさぁ・・
つけ天頼んで蕎麦だけ遅らせるってオーダーしたらどうなの?
 
いや、蕎麦の分だけ天麩羅の量が減るよねぇ。
でもここの天麩羅盛り合わせって、結構な量だった記憶がある。
 
と言うか、ノーマルの「つけ天」も天麩羅多めで海老が1本設定なので、
それくらいの盛り合わせが欲しいんだよね。
 
メニューには普通の天麩羅盛り合わせは無くて「野菜の天麩羅」(2035円)
だけが載ってるから、海老天を食べたければ海老天の盛り合わせを頼むしかないのか。
 
あ、いっそ、
常連以外は禁じ手と言われる「抜き」にしちゃったらどうだろう?
それだったら、海老天が1本ついた天麩羅盛り合わせを楽しめるかも。
  
 
「すいません、つけ天の台抜きってできますか?」
 
「え?」
 
「いや、つけ天の蕎麦を抜いて欲しいんですよ」
 
「え・・と・・・」
 
「天抜きにしたいんで」
 
「あ、わかりました」
 
 
最初から「天抜き」って言えば良かったのかな?
・・なんて思いつつ、この店では初めてのオーダーとなる「天抜き」が
どんな形で登場するのか、興味津々で待っていた。
 
 
 
 
あ・・・
なんか普通に「つけ天」で蕎麦だけ無い感じ?
 
ま、希望通りなんで嬉しいけど、
今まで頼んだ「天抜き」って天麩羅蕎麦の蕎麦抜きな感じで
どっぷりと汁に浸かった状態で出てきていたので、ちょっと新鮮に感じた。
 
 
 
 
ま、こうやって食べるよね。
 
あ〜〜
これはかなり楽しい!
 
次はダメ元で、つけ天の蕎麦を遅らせて出せるか聞いてみるか。
・・とか意地汚さが漂う邪な考えを捨てて、〆の蕎麦をオーダーする。
 
 
「すいません、ざるを1枚」
 
「はい」
 
 
程なくして、薬味と汁が登場する。
 
そうそう、蕎麦を味わう時には、
天麩羅油が浮いてない汁で味わいたいのさ。
 
「つけ天」だと、つけ汁に天麩羅入れる前に蕎麦を手繰れば良いけど、
この食べ方をしちゃうと油が浮いた汁しか無いので、
敢えてこういうオーダーをしないとダメなんですな。
 
 
「すいません、つけ天の汁があるからこちらの汁は戻しますね」
 
「え?」
 
 
狐につままれるような気分になったまま、
「ざる蕎麦」用の汁が片付けられてしまう。
 
ちょっと待ってよ、
蕎麦は油が浮いてない汁で食べたいんだよ。
 
・・と話をして、もう一回汁を持ってきてもらう事になり・・・
 
 
 
 
はい、久しぶりの利休庵の蕎麦。
 
機械打ちだから食べないって言う人もいたりするけど、
それは蕎麦の味をどこで判断しているかによると思う。
 
水回しまでは手でやってるし粉も上質な物を使ってるから、
かなりまともな蕎麦になってるので、自分はかなり好きな蕎麦なんだな。
 
そして、半分ほど手繰ったら、
今度は天麩羅を浸けた汁の方で楽しむと
これがまた美味いっす。
 
ただねぇ・・
なんだか扱いがぞんざいに感じられたのもあって、
残念な気持ちは残ってしまった。
 
まぁこの店舗も、関内の再開発で移転するだろうから、
無くなる前にまた来てみよう。
 
17時を過ぎたあたりから以前の様に混み出したから、
人気店ではあるのだと思うが、16時に近い遅い午後にがらんとしていたのは、
ひょっとしたら客の扱いが落ちたって事が遠因としてあるのかも。
 
ま、それでも午後呑みが楽しめるありがたい店、ではあるよね。
 
ごちそうさまでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿

東光炒飯

「餡かけ炒飯」って、炒飯の魅力を否定する料理って思ってるけど、 それでもたまに食べたくなる物だったりする。   炒飯の魅力と言えば、素材と技術で奏でられるアンサンブル? パラパラとした仕上がりや脂の旨味と香り、そして一体感??   少なくとも自分にとっては、パラパラ系...