2024年1月30日火曜日

越後屋で釣り鰺の天麩羅

金沢八景からほど近い場所にある、蕎麦屋「越後屋」。
法事関連で近くに入った時、寄る事が多い。
 
 
 
 
金沢八景と言えば、古くからの景勝地。
干拓によって姿を変えてきたけど神社や寺が多く、
観光客や参拝客のための飲食店もそれなりにクオリティが高い地域だ。
 
小柴漁港も近い事から美味い魚を出す店が多く、
有名な鰻屋も複数あったりするので、行くとまず鰻・・・になりやすい。
だけどそんな鰻屋にも魚料理が多くあって、鰻を諦めそうになったりもする。
(勿論、鰻を食うんだけど、酒のアテに地魚料理も頼みがち)
 
ただ、それらの店は人気が高く、
駐車場も完備されているから、行列が出来ている事もしばしば。
 
なので、入れなかった時や鰻まで食べる気が無い時には、
この「越後屋」で蕎麦を手繰る事が多い。
 
前にも書いたけど「越後屋」は夜鳴き蕎麦が発祥で、
屋台で蕎麦を売りながらこの地に辿り着いた、とHPに書かれている。
 
そして「越後屋」でも地魚を使った天麩羅なんかは限定メニューで出やすく、
それが結構楽しみだったりするワケだ。
 
 
 
 
蕎麦屋と言えば酒!
樽酒を頼むとこうやって升で出てくるのが嬉しいね。
 
そして今日はなんと「釣り鰺の天麩羅」があるじゃないですか。
と言う事で、アテにそれをオーダーした。
 
 
 
 
デカッ!
釣り物だから小さいか?・・・って勝手に思い込んでたね。
 
あ〜〜
想像以上に淡い味わいで、上質な白身魚を食べてるような気さえする。
 
だけどちゃんと鰺の個性もあって、
強いて言うなら柔らか過ぎな食感がアレだけど、
これは塩で食べたほうが楽しいね。
 
・・・で、酒を飲んでは食べる。
これを食べるだけで、来た甲斐があったかも。
 
ところで、鰺フライってのはよくあるけど
鰺天ってのはあまり出会わないのは何故だろう。
  
青魚だからクセが出やすい?→天麩羅だと誤魔化せない??
・・なんて邪推をするけど、
確かに鰺フライはソースをかけたりして食べるので
多少のクセはアクセントって思うようにも感じる。
 
またどこかで、鰺の天麩羅があったら食べてみて、
今日の味わいとの違いを確認したいって思ったね。
 
 
 
 
蕎麦は、通常の二八。
 
ここでは二八の他に十割蕎麦た田舎蕎麦があり、
かわり蕎麦もあるので毎度どうしようかと悩んでしまう。
 
でも今日は、天麩羅で飲みながら蕎麦を手繰るので、
天麩羅を単品で頼んで後で十割をもりで・・なんてオーダーは、
酔っ払いには贅沢過ぎると考えた。
 
 
 
 
こういう、ちょっと時代があるさりげない薬味皿って
なんとなく嬉しい。
 
山葵はともかく、ネギは蕎麦湯を飲む時まで使わないから、
こんな量がジャストだったりする。
 
 
 
 
わかっちゃいるけど、やっぱ十割で食べたかったな。
でも、飲んだくれな楽しみ方をするなら二八。
腰が残りやすいし敢えて残して後で酒振って手繰るってのも、楽しいんだよね。
(邪道だけどね)
 
え〜〜っと、
酔っ払いましたので、ゆるゆると帰ります。
駅まで歩くの、面倒だなぁ・・・ 
自宅そばにこんな店があったらいいのになぁ・・・
 
・・と無いモノねだり。
でも以前は自宅そばに、ここほど格好良く無いけど
通じるスタンスがあるお気に入りの蕎麦屋があったのだ。
 
 
「櫻庵:2006年撮影」
 
 
明け方まで仕事してのオフに、寝起き(と言っても午後遅め)に訪れると、
馴染みのおばちゃんが「お酒?」って声をかけてくれる。 
 
そして一番安い千寿(当時1合500円)をオーダーすると・・・
 
 
 
 
ね〜
これでカツ煮とか天ぷら盛り合わせとか頼んだら、
最後は蕎麦無しでもいけちゃう感じになれるワケだ。
 
小上がりの上で胡座をかいて、
もう一杯飲むか蕎麦いくか・・とか考えつつ、
タクワンをポリポリしながら飲む。
 
流れる気怠い午後の空気が、店が持つ穏やかな空間に満ちて、
仕事で貯まった澱を溶かしていくように感じてしまう。
 
ちなみにこの店、電動石臼で自家製粉していて
蕎麦はかなり美味かったので、かけ蕎麦も楽しかったと記憶している。
 
 
 
 
その日オーダーしたのは「むじな蕎麦」。
タヌキとキツネを合わせた蕎麦だけど、これが結構楽しい。
 
とは言えこの濃いかけ汁、こうやって見ると京都出身の同僚に
「ドブの様な色した汁」って言われそうだわ(爆)
 
ごちそうさまでした。

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