ここまで気温が下がるとは思っていなかった。
(またすぐ暑さ戻るらしいけど)
出不精な生活に慣れてくると、目的が無いと外出しなくなる。
そして仕事を一切しない毎日だと、予め仕込んでいく情報なんかも無くなるので
どんどん怠惰な日々が日常になってきた。
いや勿論、用事も結構あって動くし、
そもそも体調をコントロールするのが難しいってのもあるし、
収入が落ちて(再雇用時の実質収入とあまり変わらんが)いるので無駄に消費したくない、
ってのも大きいんだけどね。
でも今日は、思い立ってしまった。
そろそろ以前から気になっていて行けてない店にも行ってみよう・・・と。
例によって中華街である。
勝手知ったる・・と言えなくなってきた横浜中華街は、
何も売らない占い屋と食べ歩き食品販売店、そして食べ放題な店ばかりが増えて、
老舗と言うべき店はどんどん消えてしまった。
コロナが悪いんですよ・・と知った顔で説明したくもなるけど、
きっとそれだけじゃない。
アミューズメントパークの様なポジションになってしまった中華街は
安近短な娯楽を欲しがる人に向けて変化が始まっていたし、
跡継ぎが稼業を継がずに賃貸する傾向も増えていたのだ。
そんな跡継ぎの生活スタイルには安金短(安易に・金が効率良く入る・短期間持てば良い)
傾向があるように思えるけど、実際のところはもっとシビアな状況に陥っている店も
かなりあったのだ、と推察している。
「菜香」や「聘珍樓」といった有名店が縮小や閉店となったり、
コロナ禍の煽りを食って「招福門」が閉店したのが良い例で、
美味しさや珍しさによりも安価で食べられる事の方が大事、
という人が増えた結果が招いた現実なのだ。
日々の食生活を安価な自炊やファストフード、コンビニ食なんかで暮らすしかない人達が
増えてしまった結果だと考えると、貧富の差が広がっている現状が見えてくる。
でも、自分としてはたまには美味しいモノでも食べたいし、
美味しいモノを食べる時はあまり価格を気にしないようにしている。
だから、そんな欲求には素直に従って出かけるし、
同時に、「もう美味い店なんて無い」と決めつけずに新規開拓もしていくのだ。
そんな気分が盛り上がったからこそ、牛バラが美味くて行列ができる
といった情報がある店に興味が湧いたのだ。
算盤か・・・
なんて最初思ったけど、中華料理店としてありなの?ってくらい
不思議な雰囲気がある店だよね。
双十節を祝う台湾の旗が飾られているから、台湾系の店なのかも。
「愛群」と書いて「あいちゅん」と読む。
中華街に事務所があった頃にできた店だから、時期としては平成初期。
その初見では読めない店名故に記憶に残っていたワケだ。
で、たまに中華街に訪れる時、店の前を通ると確かに行列がある事もあった。
そしてウィークデイでもランチセットの看板を出していないので、
ちょっと高級店な気配も濃厚だった。
情報を調べまくると牛バラ系料理を絶賛する書込が多く、
メニューに載る料理数は少ないけど、広東系に見える料理が多くあった。
と言う事で入ってみると、フレンドリーなスタッフが二階へ〜と・・・
ま、中華料理店ってイメージじゃないね。
13時を結構回ってたからか、一階は満席だったけど二階はガラガラ。
と言う事で落ち着いて食事を楽しむ事にする。
あ・・・
肉団子、あるね。
どうやら海鮮系より肉系の料理の方が得意な気配もあるので
頼んでみますかね。
あ・・・
思ったより量があった。
牛バラ麺、食べ切れるかなぁ・・・
お〜〜〜!!
これだよ〜〜〜この外側ガリッとした食感がたまらんね。
そんなクリスピーな外側に対して、フワッとした内側の肉の食感がまた楽しい。
そして適度に酸味が効いたソースが絶妙な味のバランスを取っている。
これ、ヤバいかも。
これとご飯だけでいけるかも。
以前食べた「鴻」の肉団子は上品過ぎたので、
もうちょっと表面クリスピーなヤツを探してたんだな。
って事で大正解!
味付けが優しくて美味いって、
ワイルドな味になりやすい中華料理において、最上質と言っていい。
なるほど、人気あるわけだね。
「牛腩湯麺」(牛バラソバ)
もうね、香りからして美味そうなんだよね。
牛バラって臭みが出やすいから香辛料も強めな店が多いけど、
ここのは五香粉が前面に出てくるようなバランスが見えてこない。
美味いわ・・・
久々に中華街で美味い牛バラ麺食べた気がするわ。
ちょっと甘めな味付けだけど、
牛バラはホロホロに煮込まれて、その旨みがスープに溶け込んでいる。
麺はかなりの細麺でいてクタッとしないのだから、専用麺をオーダーしているのかも。
食べきれるか・・・って思ったけど、
この美味さだと余裕で食べちゃうわな。
前評判見てなかったら焼売と炒飯とかにしてたと思うけど、
ネット情報もそれなりに信じる意味があるって、思いました。
こりゃぁ、また来ないといかんね。
次は炒飯食べてみるけど、焼売&叉焼をアテにビール飲んだら、
やっぱり麺が食べたくなるかも知れない。
葱油湯麺(ネギソバ)とか排骨麺(パイコー麺)とかも魅力的だし・・・
あ、牛腩撈麺(汁無し牛バラ麺)あったじゃん!
こういうヒットがあるから、新規開拓はやめられない。
次の新規開拓も当たりでありますように。
ごちそうさまでした。
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