大阪や長崎の一口餃子の様に薄い皮で小さいサイズの餃子とは対極にあって、
町中華の様な皮よりも厚く食感が良い。
何故ならそれは、中国においては「餃子は主食」という概念があり、
中華街でもその概念が生きていたって事なのだろう。
実際、中華街にあった製麺所が売る餃子の皮は厚めの物が多かった。
そんな製麺所の一つ「永楽製麺」が業務用という名称で
大きく厚めな皮を出していてそれで良く餃子を作っていたけど、
そのモチモチ感は独特で大好きだった。
・・・が、そんな永楽製麺は負債によって営業をやめてしまう。
あのモチモチな大きめの皮が手に入らない?
と、途方にくれた事があったが
「捨てる神あれば拾う神あり」とは言ったもの。
「中華街で麺や餃子の皮を買うなら彼処しかない」と言う人が多い
「東成軒製麺所」の大判を試してみたら、永楽製麺の物以上の感動が待っていた。
ただ、「東成軒製麺所」で購入するには条件がある。
それは「予め予約」と「持ち帰り時間は2時間以内厳守」で、
予約しなくても有れば買えるけど、元々卸業者なので小売り分が少ないから
運が悪ければ入手できないのだ。(実際、買えなかった事があった)
でも、卸をやってるって事は、そんな皮を使う店があるって事。
ならば、中華街で好みの皮を使った餃子を出す店を探せば良いじゃん?
ってなったワケで、色々と食べ回る事になる。
結果、皮の美味さと食感が抜群だったのは
「蓬莱閣」と「大三元」の2店がモロに好みの餃子を出していた。
特に「大三元」の餃子は、
ひょっとしたら中華街で一番厚くてモチモチしているんじゃ?
って思う位の迫力があって、餃子だけを食べに行く事も多かった。
そう、あのモチモチな餃子、久しぶりに食べたいって思ってでかけた「大三元酒家」。
変わらない姿の店舗では、持ち帰り餃子販売カウンターもあって、
既に餃子気分が盛り上がりっぱなし。
とは言え、さすがに餃子だけってのはアレなんで、
まずはカニ玉をオーダーして、ビールのアテにした。
あれ?
なんか以前に食べた時と、感じが違うかも。
この店、本来は上海料理店なのだけど、
オススメ料理として壁に貼ってある紙には「魯肉飯」とか「担々麺」とかあって、
上海料理ばっかりじゃないって事が伝わって来る。
そういう意味で言ったらこの「カニ玉」って何系料理?って思っちゃうけど、
具だくさんで食べ応えはあっても全体のボリュームとしては普通だから、
ビールのアテとしてはちょうど良い。
で・・・
来ました、餃子!
食べたかったよ、大三元の餃子!!
あれ?
あのモチモチな分厚い皮は何処へ??
え〜〜〜〜
この餃子の皮、普通のじゃん!
えぇぇぇぇぇ・・・
餃子の美味しさは変わってないけど、皮が違い過ぎる・・・
もしかして、コロナ禍があってコストダウンのために仕様変えた?
職人が変わって今風な餃子になっちゃった??
多分、町中華に比べたら厚めな皮だとは思うけど、
以前のあの皮を知ってる人間としては、かなり悲しい。
まぁ、思い出は美化されるものだし、
そもそも食の記憶なんて曖昧だろうからこんなもんだったのかも・・・?
いや、そんな事は無い。
絶対無い。
「蓬莱閣」の皮より歯ごたえがあって、
薄い刀削麺みたいな感じだったって覚えてるんだ。
でも、結構前の記憶だからなぁ・・・
今度「蓬莱閣」へ行って、餃子食べてみよう。
そしてその食感を確認しよう、と心に誓う。
あ、でも、餃子は普通に美味しいよ?
餃子&ビールはかなり楽しいよ??
と言う事で、また餃子を楽しみに来よう。
その前に「蓬莱閣」で食べると思うけどね。
ごちそうさまでした。
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