2023年10月31日火曜日

ハロウィン限定! 黒炒飯弁当

 
 
横浜ではハロウィンの事を「かぼちゃ祭り」と呼んでいた。
 
その日だけは、米軍住宅エリアの中に入っても怒られず、
目の部分だけ穴を開けた紙袋を被ってドアをノックするとお菓子がもらえる、
という子供にとって夢の様なお祭りだった。
 
紙袋を被る=仮装だったのかも知れないけど、
ジャックオーランタンがちょっとあったくらいで、
今の様な馬鹿騒ぎなんて起きてなかった。
 
だけど、世代が変わって考え方も変わり外国人居住者が増えた事もあってだろうけど、
仮装して騒ぐのがハロウィンというイベント感になってから、ご存知の通りの馬鹿騒ぎ。
 
他人に迷惑をかけない生き方をしてきた日本人と
主張しなければ生き残れない文化の中で生きてきた人達とでは、
公序良俗の概念が違うのかも知れない。
 
そしてとうとう、渋谷は私的なハロウィンイベントを排除する方向にシフトした。
 
そもそも日本に関係無いイベントを取り込んでビジネスにしようという

浅ましい考えがあって、イベントを容認していた自治体&経済界にも問題はある。
 
クリスマスもバレンタインデーも、豊かな欧米への憧れに乗っかった商行為で
期待通りに経済復興の一翼を担ったと思うけど、
柳の下の泥鰌を増やすべくハロウィンやセントパトリックデーなど
日本に関係無い宗教的行事を使うのはどうなんだろう?って思っている。
 
とは言え、日本はどんな宗教も受け入れている国だから、否定する気は無い。
宗教行為は信者が行えば良いと思うだけで、それを商売のネタにするのが嫌なだけ。
でも「それで日本は潤ってきたんだ」と仕掛ける側の声が聞こえるような気もしている。
 
 
 
 
今年も出ましたハロウィン限定「黒炒飯弁当」
 
こうやって、まんまと引っかかっちゃうヤツ(自分)がいるから
こういう企画が通るのだろう。
 
ま、単に期間限定とかの商品が好きってだけなんだけど、
この弁当は中国醤油(たまり醤油)を使って炒飯を色濃く作っているので、
この時期しか食べられない味ってのがデカいのだ。
 
 
 
 
ハロウィンだから南瓜なの?
って思うくらい、南瓜のオカズは崎陽軒としては珍しい。
 
鶏肉はチリソース仕立てでちょい辛なところが楽しいし、
紫キャベツと紫タマネギのピクルスがクリスピーな食感で良い。
 
黒とか紫ってのがハロウィンのイメージカラーなんだろうけど、
この黒炒飯は美味しいと思うのでレギュラー品にして欲しい。
 
ハロウィン限定商品だから今日までの販売との事で買ってきたけど、
この頃にはコレを食べる、という習慣がある土地柄で育ってないから
期間限定品を食べるってのはそれなりに意味ある行為なのかも知れないね。
 
ちなみに、横浜も各所でハロウィンイベント目白押し。
でも、渋谷みたいな騒ぎになってないのは何故だろう。
 
結局、路上飲みがダメなの?
だったら道交法76条4項で取り締まっちゃえば??
(気になる人は調べてみてください)
 
ごちそうさまでした。 

2023年10月30日月曜日

いっぺこっぺで特ヒレ定食

「とんかつ檍」のカツカレー専門店「いっぺこっぺ」が石川町にできて、
開店早々に行ったまま、再訪していなかった。
 
食べてみたら、カツカレーと言うよりも豚カツ定食にカレーがついてきた・・
なテイストがあって明らかにオーバーカロリーだったので、
次回は定食を食べようと考えていた。
 
カツカレーに合わせて作ったと言われているカレーは
自分が求める味わいの方向性とはちょっと違ってたってのもあるし、
ちゃんとした豚カツをカレーに浸しちゃうもったいなさも、感じていたからだ。
 
 
 
 
「いっぺこっぺ」はコストパフォーマンス良い豚カツが食べられる店だから
一時期かなり混んでいる、という情報が流れていたけど行ってみたら、
すんなりと座れる状況になっていてホッとした。
 
オーダーしてから出てくるまでに時間がかかるのはわかっているので、
ここはゆっくりと瓶ビールを楽しむ事にする。
 
ちなみに、瓶ビールって好きなんですよ。
注ぐのも楽しいし、品質は一定だしね。
 
生ビールって気を遣う店じゃないと不味い事があるので、
知らない店だと瓶をオーダーする方が多いかも知れない。
(ちゃんとした飲食店でも清掃が今ひとつで不味いって事がある)
 
で、今日のオーダーは「特ヒレ定食」にした。
ロースも考えたんだけど脂がね・・と思っちゃったのだ。
 
 
 
 
来ました、定食!
コロナの影響か辛子がこのパターンで出るって多いけど、
もっと欲しい自分としては味わい&量にちょっと不満。
 
 
 
 
1本揚げ?だからか、大きいよね。
でもって、この大きさが嬉しいんだよね。
 
あ、しまった!
ご飯少なめって言うの忘れてたじゃん・・・
 
 
 
 
前回も思ったんだけど、ご飯の量が多めなんだよ、この店。
勿論、健康な成人男子だったら余裕で食べられて「足りない」って呟くかも・・だけど、
今の私はこの半分で適量っす。
 
そして、炊き方がまた好みじゃない。
 
水分多めの炊き方でモチッとした食感があるけど、
自分としてはちょっと固い感じの炊き上がりの方が、好きなんだな。
 
このご飯に緩い粘度のあのカレーをかけると、
食感という観点では間違い無く好みじゃないのですわ。
 
あ・・・
だから今回カレーじゃなくて定食、って思ったのかも。
 
 
 
 
「とんかつ檍」や「とんかつ椛」では「林SPF」というブランド豚を使っていて、
揚げ方は中に赤味が残る加減なんだけど、ここはSPF豚の「橅豚」を使用してて
肉に赤味はほぼ無い感じで揚げるスタイルを通している。
 
昭和生まれとしては「赤い色がある豚肉は食べちゃいけない」って刷り込まれているので、
吉野町の「とんかつ椛」(現在は井土ヶ谷に移転)で食べた時には
ちょっとだけビビったっけ。
 
そういう意味でも、「いっぺこっぺ」の揚げ方の方が好き。
 
SPF豚だから生っぽくても平気ってのはある意味「まやかし」だと思ってるから、
中まで火を通した状態だとはわかっていても、やっぱり赤い色を見るとドキッとする。
でも・・美味しい、と。
 
今日のヒレカツ、肉のブランドは違っているけど楽しいし、
塩で食べても脂の美味しさを楽しめる。
これでソースにもバリエーションがあったら、尚楽しいって思う。
 
カツに塩って、確かに美味しいけど、
クリスピーな衣がソースでちょっと柔らかくなった食感が好きなので、
やっぱりソースかけて食べたいなぁ。
そしてその食感は、何故かカレーじゃ楽しめないんだよなぁ・・・
 
あ・・・
ソースって言えば、「勝烈庵」のソースは好きだな。
 
取材で行った時、「ソースと言うより野菜ジュースです」と説明され、
本来の食べ方としては「たっぷりとかけて食べて欲しい」と念押しされたっけ。
(ソースはたっぷりかけられる事を想定して塩辛さは控えめ)
  
横浜の豚カツ屋の老舗は何店かあるけど知名度で言えば「勝烈庵」が1番で、
本店で食べる勝烈定食(ヒレかつ)は間違い無くご馳走だった。
 
脂が少ないヒレカツをソースの味でバランスさせ肉の旨味その物が楽しめる事に加え、
本店のご飯が凄く美味しかった事から、「食べるなら本店で」と思うようになった。
だがそんなヒレカツは、食材高騰の時期を乗り越える際に劣化してしまう。
 
価格を据え置く努力は絶妙だったハーモニーを消す方向に働き、
ソースの美味さがどうにか勝烈庵の看板を支えたと感じたが美味しいとは思えなくなって、
本店のみの「やまゆりポークのロースかつ定食」以外は食べなくなった。
 
だからそろそろ「勝烈庵本店」へ行って情報をリセットしよう、とは思っている。
ただ揚げ物全般を食べる事には勇気がいるので、いつ実現するかわからない(爆)
 
 
苦しい・・・
ご飯残したくなくて食べ切ったら、かなり苦しい。
 
食べる物に困っている人もいる今、
食べ過ぎで苦しいと言えちゃう現状に感謝です。
 
ごちそうさまでした。

2023年10月25日水曜日

シナモンガーデンでカレー

結構前の事だけど、関内は馬車道辺りに「キャンディストリート」と言う
スリランカ料理を出す店があった。
(多分2003年頃から。突然立ち飲み屋に営業変更しちゃったけど)
 
セイロンがスリランカに変わったのは1972年の事だが、
インドの南にある島国という認識くらいしかなかったので、
当時の自分はその地で食べられる物がどんなものなのかを知る由もなかった。
 
と言うか、当時はそもそも南インド料理を出す店も無くて、
伊勢佐木町の「モハン」が滅茶苦茶辛い美味いカレーを出す・・とか、
山下町のシタールが本格的で美味い、とかの知識しかなくて、
興味本位て行った記憶はあるけど、これがスリランカカレーだ!
って思い浮かぶカレーの記憶は殆ど無い。
 
キャンディストリートは何回か行ったけど、
スープ系のカレーをご飯で食べさせるイメージで、フィッシュカレーがあったかな?
って事くらいしか思い出せないのだ。
 
だが、米飯を主食とし魚介類を使う傾向がある南インド系料理は
日本人の味覚に合う事から人気が出て、横浜でも南インド料理専門店が営業を始める。
 
魚のカレーなんて興味が無かった自分も、南インド料理専門店の魚介類カレーの美味さにやられ
今はもう北インド料理の店に行く事が殆ど無いって状況になってしまった。
 
 
「関内にスリランカ料理を出す店があるのって、知ってる?」
 
「それってすっごい昔の話じゃない?」
 
「2014年に南林間にオープンした店が
 今年の2月に関内で営業を始めたんだってさ」
 
「へ〜」
 
「最近時間があるんだよね?
 行ってレポートして欲しいな。
 南インド料理系好きだったよね?
 スリランカカレーも似たようなもんでしょ」
 
「まあね」
 
 
そんな友人からの情報を得て向かったのは、
関内の尾上町交差点から海方向へ向かって2つ目の交差点を
横浜スタジアム方向へ右折してちょっと行ったところ。
 
 
 
 
入口に案内プレートがあったのですぐわかったけど、
いかにも飲み屋だった店舗を改装した感じがあって、
それらしくない入口に若干の不安を覚えた。
 
訪れたのは、サラリーマンが殺到するだろうランチタイムを避けての13時過ぎ。
それでも店内は、それなりにお客さんが入っていたから、既に人気店なのだろう。
 
 
 
 
メニューはカレープレートとビリヤニ、そしてカレー単品とシンプルな構成。
カレープレートはカレーを1〜3種で選ぶ事ができ、
1種だと豆カレープレート限定になっていた。
 
3種だと豆・チキン・日替わりとなり2種だとチキンか日替わりをチョイスする形。
ただ3種には鯖のコロッケがトッピングされて1500円なのでお得感が強い。
 
でもね、揚げ物まで食べたいとは思わないしチキンカレーってのもどうでも良いので、
2種(豆・日替わりカレー)のセット(1300円)を選んでみた。
 
ちなみにビリヤニ(1500円)はチキンのみの設定で
ローストチキンレッグとゆで玉子にチキンカレーまでついてくるらしい。
 
ビリヤニ自体にはすっごい興味があって迷ったけど、
まずはカレーを食べようって思って断念した。
でも、チキンじゃなかったらオーダーしてたかも、知れない。
 
 
 
 
という事で、まずはやっぱビールっしょ。
 
生ビールもあったけどアサヒっぽいので、
アジア最古の酒造メーカーとも言われるライオン・ブリュワリーのラガーをオーダー。
 
バランスが良い味わいで、香りが楽しい。
全体的に軽い傾向があるけどスーパードライに比べればはるかに優しい感じで、
カレーと一緒に楽しむのも悪く無いと思う。
 
 
 
カレープレート(2種/豆・ビーフ)
 
なるほど、様々なオカズが乗ってるからプレートなんだね。
南インド料理のミールスにも似た感じがあるので、適度に混ぜながら食べるって事かな。
 
あれ・・・
なんかどっかで見た感じがするセッティングだな。
 
これって・・・・
 
 
 
 
90度回したら「丸祇羅」のセッティングと同じ?
って感じになった。
 
この置き方の方が色々混ぜて食べるのが楽かも知れないけど、
写真撮った時に「丸祇羅」の真似って言われるのを避けたのかなぁ・・・
 
あ〜〜〜
優しいわ〜〜〜〜
 
ちょっとボディが弱い(素っ気ない)感があるけど、
カレーは日本人向けなのか辛くなくて、誰にでも楽しめそうな味付けになっているね。
 
パパダン(豆粉で作ったチップス)はパキパキと割ってふりかけて、
クリスピーな食感を楽しむんだけど、結構塩辛い。
 
あ、かなりピリ辛なオカズもあるぞ?
酸っぱくて食感が楽しいサラダ系のオカズもあるな。 
これはやっぱり、混ぜて食べた方が楽しいって事だよね?
 
なるほど!
これ、全部混ぜちゃった方が味のバランスが良いわ。
混ぜて食べると最初に感じた素っ気なさも補完されて、全然違う美味さがある。
 
タイカレーみたいにココナッツは強く無いし、
南インドカレーに比べて魚系のベースが強い気がするのは
モルディブフィッシュの旨みが乗っているからだろうか。
 
とにかくこのカレープレート、
極端に言うなら最初っから全部混ぜて食べる方が楽しい一皿になっている。
カレー単品で頼んだら、この魅力に気づけなかったかも知れないね。
 
次回は夜に来て、色々摘まんでみたい気もするけど、
このカレー2種のプレートがあったらそれで充分な気もするね。
 
と言う事で食べ過ぎです。
さて、この後はどうしよう・・ね。
たまには大桟橋とかに行ってみようかな。
 
ごちそうさまでした。

 
 


2023年10月24日火曜日

横浜ロイヤルパークホテルにて

オーセンティックなバーは、敷居が高い。
 
町場のバーだとその傾向はさらに強く、その店なりのルールがあって
そこを知らずに入ると周りの視線がキツイ、といいう事もままあったりする。
しかもコストはかなり・・というパターンがあって、ガイドがいないとまず入らない。
 
でも、観光地横浜はではそこまでの店は少なくホテルバーでも柔軟性はあるが、
知識が無いとさりげなく手を抜かれたりもする。
(オールドファッションにマドラーを付けない、とかね)
 
 
 
 
横浜ロイヤルパークホテルのメインバー「ロイヤルアスコット」は
横浜ではオーセンティックなホテルバーとしては歴史有るニューグランドの
「シーガーディアン」(現在はシーガーディアンⅡ)に並ぶ格式があるが、
観光地のホテル故、ドレスコードはスマートカジュアルとなっている。
 
私は、開館当時からの付き合いだ。
当時のキラキラした混み具合が嫌いで2年くらいは足繁く通う事はなかったが、
それでもボトルは2〜3本キープする形で付き合っていたと思う。
 
ホテルバーを使うキッカケは、
会社の役員に飲みに誘われて行った「シーガーディアン」での体験が大きかった。
 
バーに入ると、スタッフ全員が役員の顔を知っていて挨拶し、
座るだけでキープボトルが出てくる・・といった対応にまず驚いた。
 
そして、町場のバーに比べると酒の量が多く(コストパフォーマンスが良い)、
ジュースの様だと思っていたカクテルの美味さにも驚かされる。
 
仕事柄、接待的な飲みがそこそこあったので、
サービスがしっかりしているホテルバーを使うようになるのは当然の流れだった。
 
 
 
 
横浜ロイヤルパークホテルにはメインバーの他に70階にラウンジ「シリウス」があり、
景色を楽しみたい人はそこへ向かうのだが、階下(69階)の展望フロアの入場券が
1000円と設定されるように、チャージも当然の如く高く設定される。
(カバーチャージ17:30〜 1100円 19:00〜2200円)
 
だが、キープボトルを持つ人にはチャージがかからない事から、
常連はティータイムに訪れてボトルを出してもらい、
静かに酒を飲みながら夕焼けから夜空に変わる空の色を楽しむ人が、一定数いた。
 
 


 
コロナ禍によって営業できる時間が制限されたり、
遅くまで酒を楽しむ人達が減ってしまった事もあって、
バーの営業時間に限らず、深夜まで営業する飲食店はかなり減った。
 
横浜ロイヤルパークホテルでもメインバーを一時期閉鎖したり、
飲食店の幾つかに休業日を設定したり営業時間を短縮する等バランスを取っていたので、
以前に比べて訪れる日が激減してしまったのも事実。
 
実際「ロイヤルアスコット」は22時ラストオーダーだったので、
22時まで職場にいたら行く事が不可能だったのだ。
 
そんな状況を見て判断したのか、
それとも別の問題があったのかはわからないが
横浜ロイヤルパークホテルは来年いっぱいで営業を停止して改装に入る、と聞く。
 
それに伴い「ロイヤルアスコット」は今月末で営業を終了し、
キープボトルは70階で飲める事になったとの事。
 
なので、メインバーでの一時を楽しむためにも
足繁く通いたいところだが、以前の様に量を飲めない身体になってしまったので、
正直悩ましい。
 
モルトのストックがかなり多いので、友人を誘って飲むのだけど、
多くのボトルは持ち帰るしかないと覚悟はしている。
 
いつかは飲もうと考えていた古い物から飲んでいて、
60年代のモルトはほぼ飲み終え、70年代の物に差し掛かっているけど
果たして何本飲みきる事ができるだろうか。
 
 
 
 
アイリッシュコーヒーは、シメに飲む一杯。
 
火を点けてアルコールを飛ばすのは日本独自のスタイルの様で、
発祥の店と言われるSFの「ブエナビスタ」では火を点けず、
日本のバーで出る形でサーブされた事を思い出す。
 
 
 
 
アイリッシュウィスキーで作るのが本来だけど、
アイラ系のモルトを除くほぼ全部のモルトを燃やして作ってもらったっけ。
 
その中で最上だと思ったのは、ヘネシーが1998年にリリースした
「ヘネシー・ナジェーナ」を使った一杯。
 
これは美味かった。
でも何故、コニャックのメーカーとして有名なヘネシーがウィスキー?
 
実はヘネシーの創業者はアイルランド人で、
イングランドの弾圧に苦しんでいた自国を脱出してフランスに渡り、
辿り着いたコニャック地方でブランデー作りを始めたのだとか。
 
その7代目のジール・ヘネシーが創業者への想いを込め、
アイルランド大麦を使ってアイルランドの蒸留所で作ったのがナジェーナで、
アイリッシュウィスキーらしい穏やかさがありつつ、味わいは濃いモルトだった。
 
で、その円やかで濃い味わいならアイリッシュコーヒーに合うだろう
と思って作ってもらったんだけど、これが最高だったのですよ。
 
ちなみにアイリッシュウィスキーはまだまだ認知度は低いけど、
それには理由があった。
 
アイルランドは第二次世界大戦時、国内流通のためにウィスキーの輸出を禁止したが、
その結果、販売数が落ちて衰退し、1975年には蒸留所は2ヶ所になってしまう。
(ジェムソンを作るミドルトン蒸留所とブッシュミルズ蒸留所)
 
だが、1980年代はウィスキーにとっては受難の年で、
日本国内のウィスキー消費量は83年まで上昇の一途を辿っていた事から、
多売するために滅茶苦茶なクオリティーの物までが登場した。
 
例えばマッカラン場合、1974年に6基、75年にさらに3基と
ポットスチルが増設されるような多売戦略に陥っていたが、
それらはまだまだ飲むに値するマッカランらしい味わいがあって
今も高値で取引されてはいる。
 
だが、1981年に「以前の物とは違うよ」という意思表示にも見える
ラベルの色変更が行われ、味もマッカランらしさは消えていた。
1986年にサントリーが株式を25%取得し、86年蒸留のマッカランは
サントリー流の経営哲学に基づいた戦略変更は為されたと想像させる
ボトル変更を行っている。
 
味?
80年代のマッカランなんて飲む気になれないね。
1980年のマッカラン18年グランレゼルバは辛うじて許せるけど、
1980年の18年物はもうアウト。
 
勿論、アイリッシュウィスキーも次世代への挑戦を開始する。
 
1987年にピートの効いた「カネマラ」を造り始めたクーリー蒸留所が創業し、
1989年にはキルベガン蒸留所が再スタート。
美味くて有名だった「タラモアデュー」を作るタラモア蒸留所の再スタートは
2014年となり、現在は50軒を超えるとも言われている。
 
・・とモルトの話をバーテンダーとしながら飲む酒は
ホント美味いんですよ。
 
来週も飲みに行こうかしら?
 
ごちそうさまでした。

2023年10月21日土曜日

たまやで焼き鳥三昧

焼き鳥には色々と個人的な思い入れがあるけど、
焼き鳥そのものにはあまりこだわりは、無い。
 
強いて言うなら思い入れにそって「タレで食べたい」って事くらいだけど、
「タレで焼いて!」って言わせない空気を持つ店も結構あるので、
最近は店側が「タレと塩のどちらで?」って言ってくれる店でだけ、
タレ焼きを頼むようになってしまった。
 
確かに良いとされる焼鳥屋ほど塩で焼く事が多く、
最初から「塩しかない」と言う店もあったりする。
 
本当に美味しい焼き鳥を食べてないのかも知れないけど、
実は「食べ方を強制されるような店」は好きになれないってのが大きい。
 
それは、美味しいと言われる店へ行ってみたら、「一見客はコレでも食べとけ」って
態度とお仕着せの料理が出た経験が複数あった事に、起因する。
 
そんな場合、その場で喧嘩して出るか、諦めて空腹だけ満たすか、
コミュニケーションを取ってその後の関係を築こうと努力するかを、選ぶ事になる。
 
でも、コミュニケーションを取ろうとしても無視される事もまた多くあったので、
お高くとまるような飲食店は嫌いになっちゃったってのが、根底にあるんだな。
 
焼き鳥って、無性に食べたくなる時がある。
そして、日頃食べない鶏系の料理だからこそ、楽しく食べたいって思う。
できれば庶民的な店で、リーズナブルであったら言う事無い。
 
中華街の「侍」は正にそんな店の一つで、
どコストパフォーマンスが良く、酒も安価でバリエーションがあるので、
1人カウンターで頂くのにはベストなんじゃないかって思っている。
(鳥貴族より安いかも)
 
ただ、店舗が小さいから行っても座れない事がままあって、
すっかり焼き鳥な頭になって中華街近辺を放浪するのはかなりキツいので、
セカンドベストを決めておいて店へ行く事がマストだった。
 
場所としては「善隣門」より石川町駅方向へ向かったビルの二階で、
(MCメンバーなら「タバーン」があったビルって言えばわかりやすい)
関内方向に出るには距離があるので、セカンドベストは中華街から元町辺りで
決める必要がある。
 
となると、「仙雲」か「友酒家」が良いのだけど、
いっそ元町の「たまや」って手もあるな・・なんて思いつつ行ってみたら、
見事に予約いっぱいで入れなかった。(侍は水・土が禁煙なので、土曜は混むらしい)
 
わかってましたよ、こうなるの。
ほぼ最初から諦めていたけど、運が良ければって思って来たんですよ(^_^;
 
次に来る時は開店と同時に入りますね・・と店主に伝えつつ、
選んだセカンドベストは、元町の「たまや」。
(「仙雲」も「友酒家」も週末だから混んでるはず)
 
 
 
 
焼鳥屋って、やっぱそそるよね。
この赤提灯が良いんだよね。
 
この「たまや」も地元民が愛する店の一つで、
週末なので混んでいると思うけど、ここまで来ると競合店が近くにあるので
ワリと入れる可能性が高いのだ。
 
石川町側には「トリロメオ」や「鳥貴族」があるし、
焼き鳥じゃないけど焼肉屋も多いのでどうにかなりやすい。
 
 
 
 
今日は運良くテーブルが一個だけ空いてて、すんなり入店できた。
カウンターでカップルの隣に座らずにすんだ事に感謝しつつ・・のまずはビール!
 
オーダーはタレで諸々と頼むのだけど、外せないのは「もも」と「ネギマ」。
今日は「大山鶏もも串」があったのでそっちをオーダーする。
 
 
 
 
焼き鳥のタレって、何故こうそそるんだろう・・・
合わせるビールは赤星で、実にヤバい、楽しい、幸せ〜な時間が訪れた。
 
仕事に追われていた頃はこういう時間に食べに行くのが難しかったし、
コロナになってからの居酒屋での飲食は皆無に近い状況だったから
尚更楽しく感じるのかも知れない。
 
ネギマ・ボンジリ・セセリ・イカダ・・と食べ進めて、
本日のおすすめにあった「豚バラ串」を頼んでみる。
 
 
 
 
これ!
函館の「やきとり弁当」にそっくりな味じゃん?(爆)
 
ハセガワストアの「やきとり弁当」の串と同じ様にネギが挟んであるし・・・
味わいがモロそっくり。
 
これはご飯の上に乗せて食べたい(^_^;
 
函館は暑かったなぁ・・とか思い出しつつ
後2本は食べようとメニューを見る。
 
「月見つくね」はオーダーするとして、
おすすめの中から「きのこ肉巻き串」が頼め!と主張する。
 
うん、そうだね。
肉巻き系って楽しいからいってみるかね。
 
 
 
 
あ、なるほど。
3つの肉巻きがそれぞれ違う茸になってるのね。
だからエリンギとかの固有名詞を入れてなかった・・と。
 
既にビールはやっつけて日本酒モードになってるけど、
一緒に頼んだ「月見つくね」がなかなか登場しない。
 
もう一杯飲む?
・・なんて店の戦略にハマっておかわりしたら、
こんなのが登場した。
 
 

 
月見つくねって、つくねの横に卵黄が添えられるってパターンだと思ってたから、
一瞬「これは何? 月見はどこ??」な気分になる。
 
で、玉子はつくねの中に入っているんだけど・・・
 
 
「これ、Instagramでも人気がある串なんですよ。
 割ったら黄身がとろ〜りと出てくるので、それを動画でとるお客さん、多いですよ」
 
「そうなんですね。
 じゃ、割ったとこも撮ろうかな」
 
 
店主が不思議そうな顔を見せた私に、説明してくれた。
 
映えを狙った串なのかな?
でも、この串ってかなり焼きにくそうだよね。
(だから時間がかかったのかも)
 
と言う事で、言われる通りつくねを割ってみる。
 
いや、黄身とタレを混ぜてつくねを楽しみたいから
言われなくても割るんだけど・・・
 
 
 
 
お〜〜〜
確かに、魅力的なカットになるわ。
こりゃ、あったら間違いなくオーダーしたい1本だね。
 
味は、普通の月見つくねと同じだけど、
こういうビジュアルで楽しめるのってワリと好きかも。
 
・・と、既に飲んだくれジジイが出来上がっているので
醜態をさらす前に今日は打ち止めとしよう。
 
歳を取ったからか元々耐性が低いからかわからないけど、
米の酒は今や二合が上限な感じのなってきた。
 
外で飲むとそれなりに気を張るからか飲めちゃうが、
自宅で飲むとちょっとで爆睡な感じになんだよね。
 
体調は一進一退だけど、「一病息災」って言葉もあるから、
壊れつつある身体を上手く使いながら、味わえるウチに色々と楽しもう。
 
それにしても「侍」
次回はちゃんと狙って行くぞ・・・と。
 
ごちそうさまでした。

2023年10月3日火曜日

愛群で肉団子&牛腩湯麺

暑さ寒さも彼岸まで・・とは言うけど、
ここまで気温が下がるとは思っていなかった。
(またすぐ暑さ戻るらしいけど)
 
出不精な生活に慣れてくると、目的が無いと外出しなくなる。
そして仕事を一切しない毎日だと、予め仕込んでいく情報なんかも無くなるので
どんどん怠惰な日々が日常になってきた。
 
いや勿論、用事も結構あって動くし、
そもそも体調をコントロールするのが難しいってのもあるし、
収入が落ちて(再雇用時の実質収入とあまり変わらんが)いるので無駄に消費したくない、
ってのも大きいんだけどね。
 
でも今日は、思い立ってしまった。
そろそろ以前から気になっていて行けてない店にも行ってみよう・・・と。
 
 
 
 
例によって中華街である。
 
勝手知ったる・・と言えなくなってきた横浜中華街は、
何も売らない占い屋と食べ歩き食品販売店、そして食べ放題な店ばかりが増えて、
老舗と言うべき店はどんどん消えてしまった。
 
コロナが悪いんですよ・・と知った顔で説明したくもなるけど、
きっとそれだけじゃない。
 
アミューズメントパークの様なポジションになってしまった中華街は
安近短な娯楽を欲しがる人に向けて変化が始まっていたし、
跡継ぎが稼業を継がずに賃貸する傾向も増えていたのだ。
 
そんな跡継ぎの生活スタイルには安金短(安易に・金が効率良く入る・短期間持てば良い)
傾向があるように思えるけど、実際のところはもっとシビアな状況に陥っている店も
かなりあったのだ、と推察している。
 
「菜香」や「聘珍樓」といった有名店が縮小や閉店となったり、
コロナ禍の煽りを食って「招福門」が閉店したのが良い例で、
美味しさや珍しさによりも安価で食べられる事の方が大事、
という人が増えた結果が招いた現実なのだ。
 
日々の食生活を安価な自炊やファストフード、コンビニ食なんかで暮らすしかない人達が
増えてしまった結果だと考えると、貧富の差が広がっている現状が見えてくる。
 
でも、自分としてはたまには美味しいモノでも食べたいし、
美味しいモノを食べる時はあまり価格を気にしないようにしている。

だから、そんな欲求には素直に従って出かけるし、
同時に、「もう美味い店なんて無い」と決めつけずに新規開拓もしていくのだ。
 
そんな気分が盛り上がったからこそ、牛バラが美味くて行列ができる
といった情報がある店に興味が湧いたのだ。
 
 
 
 
算盤か・・・
なんて最初思ったけど、中華料理店としてありなの?ってくらい
不思議な雰囲気がある店だよね。
双十節を祝う台湾の旗が飾られているから、台湾系の店なのかも。
 
「愛群」と書いて「あいちゅん」と読む。
中華街に事務所があった頃にできた店だから、時期としては平成初期。
その初見では読めない店名故に記憶に残っていたワケだ。
 
で、たまに中華街に訪れる時、店の前を通ると確かに行列がある事もあった。
そしてウィークデイでもランチセットの看板を出していないので、
ちょっと高級店な気配も濃厚だった。
 
情報を調べまくると牛バラ系料理を絶賛する書込が多く、
メニューに載る料理数は少ないけど、広東系に見える料理が多くあった。
 
と言う事で入ってみると、フレンドリーなスタッフが二階へ〜と・・・
 
 
 
 
ま、中華料理店ってイメージじゃないね。
13時を結構回ってたからか、一階は満席だったけど二階はガラガラ。
 
と言う事で落ち着いて食事を楽しむ事にする。
 
あ・・・
肉団子、あるね。
 
どうやら海鮮系より肉系の料理の方が得意な気配もあるので
頼んでみますかね。
 
 
 
 
あ・・・
思ったより量があった。
 
牛バラ麺、食べ切れるかなぁ・・・
 
お〜〜〜!!
これだよ〜〜〜この外側ガリッとした食感がたまらんね。
 
そんなクリスピーな外側に対して、フワッとした内側の肉の食感がまた楽しい。
そして適度に酸味が効いたソースが絶妙な味のバランスを取っている。
 
これ、ヤバいかも。
これとご飯だけでいけるかも。
 
以前食べた「鴻」の肉団子は上品過ぎたので、
もうちょっと表面クリスピーなヤツを探してたんだな。
 
って事で大正解!
 
味付けが優しくて美味いって、
ワイルドな味になりやすい中華料理において、最上質と言っていい。
なるほど、人気あるわけだね。
 
 
 
「牛腩湯麺」(牛バラソバ)
 
もうね、香りからして美味そうなんだよね。
 
牛バラって臭みが出やすいから香辛料も強めな店が多いけど、
ここのは五香粉が前面に出てくるようなバランスが見えてこない。
 
美味いわ・・・
 
久々に中華街で美味い牛バラ麺食べた気がするわ。
 
ちょっと甘めな味付けだけど、
牛バラはホロホロに煮込まれて、その旨みがスープに溶け込んでいる。
麺はかなりの細麺でいてクタッとしないのだから、専用麺をオーダーしているのかも。
 
食べきれるか・・・って思ったけど、
この美味さだと余裕で食べちゃうわな。
 
前評判見てなかったら焼売と炒飯とかにしてたと思うけど、
ネット情報もそれなりに信じる意味があるって、思いました。
 
こりゃぁ、また来ないといかんね。
 
次は炒飯食べてみるけど、焼売&叉焼をアテにビール飲んだら、
やっぱり麺が食べたくなるかも知れない。
 
葱油湯麺(ネギソバ)とか排骨麺(パイコー麺)とかも魅力的だし・・・
あ、牛腩撈麺(汁無し牛バラ麺)あったじゃん!
 
こういうヒットがあるから、新規開拓はやめられない。
次の新規開拓も当たりでありますように。
 
ごちそうさまでした。

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