2023年9月26日火曜日

木の芽

 
 
「意外と彼処の蕎麦、美味いぞ!」・・と大将が言う。
 
「そうなんですか。
 自分が高校に通ってた時には既に営業してた店ですけど、
 ちょっと敷居が高そうに見えたので入った事がありませんでした。」
 
「普通の蕎麦屋だよ。
 彼処の娘がカレー南蛮そばを勧めてくれてさ。
 池波正太郎のエッセイにあった事を話したらアッチも知っててさ、
 だから行くと、ついカレー南蛮を頼んじゃうんだよ」
 
「そこまで言われると、蕎麦食いたくなりますね。
 行きますか?」
 
「俺は良いから、お前行ってこい」
 
 
そんな会話をしたのは、何年前だろうか。
 
だがそれは、
自分にとって何故か敷居が高かった蕎麦屋「木の芽」に行くキッカケになった。
 
なるほど、極普通の蕎麦屋だった。
高校時代に見ていた店舗は改装されていたけど、
客層やメニューから町の蕎麦屋な気配が漂っていた。
 
そして、手繰った蕎麦はお?って声が出るくらい美味しくて、
老舗として生き残ってきた力がそこにある、と思わせるに十分だった。
 
 
 
 
コロナ禍で、行くチャンスを失っていて、
どこかで彼処の蕎麦食べたいと思い続けていたのだけど、
何となく大将との思い出もあるので、足が遠のいていた。
 
だけどやっぱり、今の「木の芽」の蕎麦を楽しみたい、
という欲望の方が強かった。
 
 
 
 
ランチ客が消えてちょっと落ち着く午後、
町の蕎麦屋で微睡んだ日々を思い出しつつ酒を飲もう・・と出張ってきたのに、
暑さに負けての生ビール。
 
アテは食べたかった「カツ煮」にした。
 
 
 
 
蕎麦屋で食べたい物の一つに「カツ丼」がある。
だけどそれを食べちゃうと腹いっぱいになるので、この「カツ煮」を食べる事が多かった。
 
うん、コレだよね!
タマネギで甘くなった汁に浸って柔らかくなった衣の楽しさ。
ちょっと固くなっても楽しめる肉の味わい。
 
もう、ビールと合わせたらヤバいって位、楽しい。
 
ちなみにカツ煮は、その店の状態をよく表す料理だと思っている。
例えば、経営上の理由で材料を絞っている時には、カツの厚みに如実に表れるのだ。
 
勿論、蕎麦にも影響が出るのだけど、蕎麦屋だけにソコは譲らない店も多く、
こういったメインじゃない料理に影響が出やすいって思っていたりする。
 
そんな事に気づいたのは、
自宅そばのお気に入りだった蕎麦屋が代替わりして、
一時期「紙カツ」かよ?って言う位に薄くなった事があったのだ。
(薄いだけじゃなくて、肉その物が食べるに値しないほどよろしくなかった)
 
蕎麦の変化はわかりにくい。
あれ?こんな蕎麦だっけ?って思う位が関の山で、
汁の味の方がまだわかりやすいかも知れない。
 
その店は、価格を上げられない事情があったのだろう。
代替わりした際にリニュアルした店舗の改装費や、
スタッフ総入れ替えしてユニフォームを設定するような変更が
材料のコストに跳ね返ったと邪推したくもなった。
 
勿論、その後の変化を確認には行ったけど、
夜に酒を頼むとお通しが強制的に出て料金が発生するし、
関内の「利休庵」にも並ぶ様だった蕎麦の美味さは消え失せたまま。
汁の美味さも戻らなかったから、行かなくなってしまった。
 
あぁ、ちょっと酔っ払いだね。
「食い物の恨み」って言葉があるけど、好みの味わいを失う哀しみも恨みになるのかな?
 
・・と、愚痴っぽい自分を嗜めつつ、
木の芽に来たら食べたい「冷やし焼き玉子そば」をオーダーする。
 
蕎麦屋のアテとして頼みたいモノの一つに「出汁巻き」があるけど、
そんな感じの玉子焼きが蕎麦の上にのったこの一品は、
飲みながら手繰る蕎麦としても優秀なのですな。
 
 
 
 
あれ?
なんかちょっと、以前と違う感じがする。
どこが違うんだろう・・・・
 
あぁ・・・
玉子が薄いのか。
 
って言うか、ちょっと焼き方もアレだよ?
なんか、ただ卵焼いただけの玉子焼きって感じ。
 
ちなみに以前はこんな感じだった。
 
 
(2012年 夏 撮影)
 
厚みも大きさも違うし、この玉子焼きは出汁巻きに近い味わいだった。
 
蕎麦は?
 
あ・・・
なんか普通だ。
 
正直言っていい?
劣化してるよ?
 
とは言え、コロナ禍の影響に加えて
材料費高騰ってのは大きいのだろう。
 
賃金が上がらないのに物価が上がれば、
客は値上げした飲食店から離れざるを得ないって現実はあるよね。
 
アメリカの利上げはあまりに乱暴だけど、
それがキッカケで利上げをしない日本は円安方向に振れて、
結果的に世界から見ても円の価値が下がってしまったのが現実だ。
 
安くて量がある事で有名な「味奈登庵」でさえ、
「もりそば」(蕎麦粉50%)が600円(フルサービス店価格)の時代。
 
「木の芽」は「もりそば」を700円で出しているのだから、
凄い努力をしているはず。
 
う〜〜ん
厳しい時代だねぇ。
 
安くて美味しい物の「安い」というレベルが
どんどん変わらざるを得ないのだろうね。
 
と言う事で、
カツ煮は楽しいから、つまみと酒を楽しんで、
最後は大将の様に「カレー南蛮そば」を頂くってのが良いのかも。
 
と言う事で、写真撮って帰ります。
 
ごちそうさまでした。

2023年9月14日木曜日

横濱KANでランチカレー

今日は検診を受けていた。
ただ、予約ができないので、とにかく待ち時間が長い。
 
朝早く行ってもゆっくりめに行っても何故かほぼ最後の方になるので、
最近では慌てて行かないようになっていた。
 
で・・・
今日もすっごく待たされた。
 
仕方が無いので、フル充電したiPadで暇つぶし。
ポケットWi-Fiがあるのでネットが見放題ってのがありがたいけど、
2時間以上待たされるって、リタイヤ前だったらキツかったな。
 
 
 
 
で・・・
諸々検査の後、ランチをどこかで食べようと歩き回る。
 
「とんかつ檍」へ顔を出してみたら、滅茶混みで断念。
「板そば蒼ひ」も満席だわ・・・で断念。
「海賊」で野菜炒めとかにしようかと思ったけど、
混んでる&あの量を食べる勇気無しで断念。
 
そうだ、昼に行った事がない「横濱KAN」に行ってみよう!
ランチカレー&ビール、検査終わったし飲むじゃんね。 
 
 
 
 
外から見たら、窓際の席が空いている事がわかって安堵。
ここのカレー久しぶりだわ。
 
え・・
券売機での発注なの??
 
あ、ランチビールあるね、ってかランチアルコールは500円なのね(^_^;
 
 
「ねぇねぇ、このランチビールって2杯飲んでも良い?」
 
「大丈夫です!」
 
 
嬉しいねぇ・・・と呟きつつ、券売機でビールを2杯買ってしまう。
 
 
 
 
入る時はほぼ満席だったけど、14時近いって事もあって、
席がどんどん空いていく。
 
これだったら「とんかつ檍」で順番待ちしても大丈夫だったかな?
・・なんて不埒な事も考えたけど、
まだまだクソ暑い日中に、店の前で立って待つのは無理ざんす。
 
と言う事で、最初のビールはほぼ一気飲みで干してから、
2杯目をもらうタイミングでカレーが登場した!
 
 
 
「季節野菜のビーフカレー」
 
あ〜〜〜〜
やっぱここのカレー、好きだな。
 
自分が作るのと同じタイプのカレーで
トマトを多く使っていて酸味もかなりあるんだけど、
その酸味の有り様には賛否両論ありそうな味だ、と思っている。
 
ちなみに、スパイス感を求めたりゴロゴロとした具材を求める人には、
オススメできないカレーなので、悪しからず。
 
ただ、ランチで食べるカレーと夜に食べるカレーが
違う感じに思えたのは何故だろう。
 
料理の味って環境でも変わるので、
昼間に食べている事が影響しているのかも知れないけどね。
(夜は飲んじゃってからのシメに食べてるし) 
 
 
それにしても、定期的に検診&検査って嫌なもの。
 
体調の悪化を早く知って対処するための行動であっても、
普通の健康体とは違う現実を確認する行為に思えて、落ち込む。
 
でも、だから、今できる事は今したい!
って思えるようになったので、それは良しとするべきか。
 
クソ暑いけど落ち着いたんで、
もうちょっと歩き回って写真撮ってみようかね。
 
ごちそうさまでした。
 



2023年9月13日水曜日

清水屋ケチャップを使ったナポリタン

残暑と言えば、立秋後の暑い時期を言うのだけど、
年々残暑期間は長くなり、秋分まで気温が高いと「残暑が厳しい」と表現される。
 
でも、ここ10年位は9月いっぱいは当たり前に暑い、
という感覚になってきて、ここ数年は四季が二季になっちゃったんじゃないか?
って思うようになってきた。
 
去年も酷かったけど今年はさらに酷い感じで、
彼岸明けの26日になったら涼しくなるのかな?って疑問も浮かんでくる。
 
 
 
 
体調管理の意味もあってカメラを持って出かける事はしているけど、
今日もまたクソ暑くて長時間外に居るのが辛くなってきた。
 
これだけ暑けりゃお犬様ご一行もいないだろうと思い、
美味いビールがある「The WharfHouse」へ向かってみた。
 
そう、気になっていたナポリタンを食べたくなっていたんだね。
 
 
 
 
正解!
 
オーダー方法の変更によってかタイミングなのかわからないけど、
お犬様一行は見当たらない。
 
室内エリアでのペット同伴は認めていないはずだから、
日中の暑い時間帯にテラス席で集会する元気は無いって事なのだろう。
 
 
 
 
コレっす。
この一杯がたまらんっす。
 
IPAは無いのでペールエールをオーダーしたけど、
「驛の食堂」を営業している「横浜ビール」のレギュラー品や
瀬谷区産の小麦を使ったビールなんかがあって、
ビールを楽しむだけでも寄りたい店ではある。
 
クラフトビアバーは基本、昼から営業しているところは少ない。
 
ビールだったら何でもOKな気分だったら気にしないけど、
クラフトビールを飲みたい気分の真っ昼間は、タップマルシェ装備の飲食店で
スプリングバレーが繋がっていてくれ・・と望むしかない。
 
今日歩き回っている山下公園辺りでは「SDN-yokohama」か「The WharfHouse」、
横浜公園まで行くなら「&9」とかビアバーじゃないけど「MidtownBBQ」で、
どうにか昼間っからクラフトビールが飲めるけど
それぞれが個性的なものを繋げているので、飲みたいタイプがあるとは限らない。
 
東京ほど多くのビアバーがあるわけじゃないけど
中区・西区辺りにはマイクロブリュワリーな店も結構あって楽しめるんだが、
昼呑みはねぇ・・・・
 
と、リタイヤジジイは自分勝手な考えを巡らすけど、
今日の目的は「ナポリタン」なのだ。
 
実は明治に作られた国産初のケチャップ「清水屋ケチャップ」を使って作っている
と聞いていたので、一度食べてみたかったのだ。
 
 
 
 
見た目は、お馴染みのナポリタン。
粉チーズとタバスコが添えられて出てくるのもお約束。
 
写真用に粉チーズをかけたけど、
まずは粉チーズがかかっていない部分を食べてみた。
 
あ・・・
全然違う!
ケチャップの違いが思いっ切り出てる!!(当たり前か)
 
慣れ親しんだケチャップの味よりもトマトの甘味が出てるかも。
最初の一口で感じた違和感は日頃使って慣れているケチャップとの差異で、
酸味が弱いけど確実にこっちの方が美味しいと思う。
 
ただねぇ・・
清水屋のケチャップはちょっとお高い→料理単価も上がる(^_^;
 
でも、ここでしか食べられないナポリタンの味には、なっていると思う。
 
では・・・とさらに粉チーズかけてタバスコもかけたら、
慣れ親しんだナポリタンな味わいに変化していくので、
どんだけタバスコの個性が強いんじゃ?って思ったっけ。
 
これで、もうちょっとケチャップに焦げなフレーバーがあったら
さらに魅力的なんだけどね・・・
 
それにしても、暑くて辛い。
今年の夏は異常だよね。
 
ビールもう一杯いきますかね。
 
ごちそうさまでした。

2023年9月12日火曜日

元住吉 やぶ久

月に1回くらいだけど、元住吉に通っている。
 
記憶が定かでない年齢の頃、
武蔵新城に住んでいた事もあってか妙なフィットを感じる町ではあるが、
横浜の街並みとはだいぶ趣が違って来る度に探検したくなる欲求が増してくる。
 
 
 
 
いつもはブレーメン通りの方へ行くのだが、今回は反対のサイドへ向かってみた。
 
違う町?ってくらいの変化があって古い時代の気配を感じつつも、
何故か焼肉屋が複数あったりして興味がどんどん湧いてくる。
 
だが、空腹には勝てない。
今、とっても腹が減っている。
 
1人焼肉専用な店に行くか・・と考えたけど
この暑さじゃコッテリな食はちょっと無理。
 
そんな時はやっぱり蕎麦って思うけど、駅近くの商店街には蕎麦屋くらいあるよねぇ
・・・と、ちょっと歩いたらすぐ魅力的な店に出会えました。
 
 
 
 
蕎麦屋って、暖簾分けで増えたって事もあって
藪だとか砂場だとか更科と言った屋号を出すようで、
この店は「やぶ久」とあるから藪系で修行したのだろう。
 
とは言え、「藪」を「やぶ」と書いてるから、
系統に則ってはいるけど、マイペースって事なのかな?
 
ちなみに暖簾に価格はあるのか?って問われたら
その算定基準に悩むと思う。
 
実は経理費目のなかに「のれん」というものがあって
事業譲渡を行った場合やM&Aの場合に「無形固定資産」として扱われ、
その事業(M&Aの場合は社全体)における時価純資産額により計上される。
 
総務にいた頃、損保代理店業務を譲渡した事があって
その「のれん」という費目にぶち当たって覚えたんだけど、
「暖簾分け」ならぬ「暖簾」そのものを渡すって意味では納得がいったっけ。
 
 
 
 
まずはビールである。
 
本当は蕎麦屋ならではのツマミで飲みたいのだが、
この店のランチタイムメニューには、蕎麦や饂飩しか載っていなかった。
 
言えばきっと出してくれると思うけど、飲み物の記載も無いワケで
「ビールってありますか?」ってお願いしての生ビールだった。
 
ま、長っ尻はやめてくれって事なんだね。
ならば、ツマミも兼ねられる蕎麦にしようかね。
 
と言う事でこんなのをオーダー。
 
 
 
「天せいろ」
 
王道っす。
天麩羅は天つゆと塩と両方で楽しめる様になってるし、
蕎麦猪口は別途あるので、天麩羅の油が浮いた汁で蕎麦を食べたく無い人にも優しい。
 
蕎麦は見た通りの、オーソドックスなタイプ。
機械打ち?もしくは機械切り?な感じだけど、田舎蕎麦は手打ちらしい。
もちろん初見だから、ベーシックなヤツを食べたいよね。
 
 
 
 
天麩羅はエビ&野菜の盛り合わせで、ありがちなパターン。
衣は蕎麦屋らしく硬めなタイプで、汁蕎麦に合わせたら楽しそうだった。
 
ただ、脱水の加減は好みじゃなく素材毎に揚がり方に差があったが、
天つゆにドップリ浸けて食えばかなり楽しめる。
 
 
 
 
飲みながら、こんなセットを食べる時って、
まずは蕎麦だけ啜り、蕎麦猪口の底に少しだけ汁を入れて蕎麦のみを楽しんで、
それから天麩羅つまみつつ飲んで・・となっていく。
 
で、そんな順で食べていくと蕎麦が乾き気味になる。
そこで日本酒をかけ回しすと、蕎麦が生き返りつつ酒の甘さが加わって独特の味わいになるので
マジに日本酒が欲しかったんだけど、メニューに無い。
(言えばビールみたいに出してくれたかな)

蕎麦は星もあって適度な腰で、抜群とは言えないけど上質。
汁は「やぶ」と冠すわりには穏やかでちょい甘汁系。

たまたま運良くすんなりと入れたけど、
ネットでは「行列ができる店」として紹介されていた。
(店員が思いっ切り不機嫌だったのは、接客で疲れ切っていたからかも知れない)
 
 
 
 
蕎麦屋は、昼に堂々と酒が飲める店、としての立ち位置があったと思うけど、
この店で飲むなら夜限定、という意思を感じた。
 
酒とアテが満載なInstagramの情報に「夜限定」とはなかったけど、
だからと言って夜わざわざ来るほどの魅力は感じない。
 
という事で、次に訪れるならランチセット(おひるごはん or 小さなお楽しみ膳)を
頼んでみようかね。
 
ごちそうさまでした。

2023年9月6日水曜日

重慶飯店でゴーヤとか

ゴーヤとの出会いは、随分前。
たゴーヤとの出会いは、随分前のこと。
 
たぶん、野菜売り場にちょこっと出てきた時に試しに買ってみて
食べたら苦瓜と言われるだけの不味さがあって、驚いた記憶がある。
 
で、当然だけど、金出して楽しくない野菜を買うのはやめてたんだけど、
沖縄へ旅行した時に食べたゴーヤチャンプルが妙に美味しかったのだ。
 
何故かあの苦みが優しく、楽しいアクセントになって食べられたのだから
興味が湧いてしまった・・と。
 
本場の料理法には、ゴーヤの苦さをあまり出さない方法があるのだろうか?
蒸し暑さの中で舌の感覚が変わってしまったのだろうか?
辛み調味料としてぶっかけた泡盛の唐辛子漬けに惑わされたのだろうか・・・
 
なんて思ったら、探求したくなる。
 
それと、地産地消じゃないけど、
その地にある産物をその地で食べるのは理に適っているのだし、
亜熱帯の様な気候において食べられる物は、身体に必要なもの。
 
調べてみれば、栄養価が高く低GIで解毒作用と食欲増進作用もある・・・と。
食欲が減退する高温多湿な地域には、それに対応できる料理があるのは道理で、
暑いインドで食べられるスパイスには漢方薬として使える物もあったりするのだ。
 
・・・と、ゴーヤの事を取り上げたのは、
久しぶりに訪れた重慶飯店のスペシャリティに
「苦瓜の海老すり身詰め辛味ニンニクソースがけ」があったから。
 
残暑で参ってる身体にはやっぱゴーヤだよねって思ったのでオーダーしたけど、
ここ数年、自宅での料理にゴーヤを使う事がなかったので、
単純に食べたいって思ったのも事実。
 
 
 
 
ね、これって美味そうっしょ?
 
うん、ゴーヤだ(爆)
海老すり身がまた美味いし、ソースはニンニクが効いていて楽しいね。
でもやっぱり苦いんだなぁ・・・
 
重慶飯店は四川料理店だけど、中華街の大箱店として柔軟性ある料理が多く、
特に新館はホテルのメインダイニングなので、その傾向が強い。
(コースの中には思いっ切り広東料理ばっかりの物もある) 
 
麻婆豆腐等の四川系料理は本場の強さと日本人向けの味付けのバランス取りが上手く、
おすすめ料理には季節の物を上手く使った面白い料理が出てくるので、
定期的に訪れるようになっている。
 
以前はずっと本館で食べていてフロアスタッフとも顔なじみになっていたけど、
本館が立て直しになった頃からスタッフのシャッフルがあって、
本館が再オープンした時に行ったら顔なじみのスタッフとは出会えず、
料理の方向性も接客も環境も違うイメージになったので行くのをやめてしまったっけ。
(今はもう重慶飯店と言えば新館となっている)
 
 
 
 
ここの炒飯は楽しい。
XO醤を使った「重慶炒飯」と「什錦炒飯(五目炒飯)」とでいつも悩むけど、
今日のチョイスは「什錦炒飯」!
 
何故かと言えば「重慶炒飯」はちょっとピリ辛な風味があるので、
主菜に辛い味をチョイスした時は「什錦炒飯」の方がバランスが良いのだ。
 
海老はプリプリだし、叉焼も美味い。
それでいて塩味は料理と一緒に食べられるように薄めになっているので、
自分の好みとしてはちょうど良いのですよ。
 
これが「重慶炒飯」になると、味がしっかりしている分、
単品だったら楽しいけど麻婆豆腐なんかに合わせるとちょっと塩がキツいと思ってしまう。

ちなみに重慶飯店で麻婆豆腐を頼むなら正宗麻婆豆腐がオススメ。
今ではメニューに載ったけど最初は裏メニューで、
通常は豚挽肉を使うところを牛挽肉で作り香辛料もガッツリ使う逸品。
 
コイツには「追い花椒」をする必要が無いくらいに刺激があるので、
「什錦炒飯」と合わせると、かなりのパラダイスっす。
 
ところで、中華街で「美味しい炒飯はどこで食べられる?」って
質問される事が以前はよくあった。
 
これはかなり難しい質問で、
そもそも料理と合わせる炒飯と単品で食べる炒飯の違いも知らない人に、
この店のこの炒飯が美味いとは言いにくいのだ。
 
だからそんな時は「どういうシチュエーションで食べたい?」と聞いてから、
量や好みを聞いて答えていたと記憶している。
 
今の中華街は食べ放題の店が増えすぎたので、
まともな炒飯を出す店がどれだけあるんだろうかって疑問だけどね。
(飲食店の1/4は食べ放題と言われている)
 
それにしてもゴーヤ、自宅で食べなくなったなぁ・・・
 
ごちそうさまでした。

2023年9月5日火曜日

コディーズでチリチーズバーガーに目玉焼きトッピング

 
 
新山下にあるハンバーガー専門店。
その存在は随分前から知っていたのに、なかなか行けなかった事は前にも書いた。
 
ポンパドールに特注したバンズや、
重厚な食感を持つパティの迫力に虜になって、
元町・中華街駅方向に行くなら寄りたいと思う店の一つになった。
 
 
 
 
この店、以前は何だったんだろう・・と思うけど、思い出せない。
 
ただ、飲食店だったように思うし、造りもそのまま利用して改造した、
という感じで捉えている。
 
車で前を通れば嫌でも見えるハンバーガーの絵が気になる人は多いと思うけど、
専用駐車場があるワケではないので、ドライバー目線には諦めの色がかかるはずだ。
 
と言う事で、元町・中華街駅からはちょっとあるけど、ちゃんと徒歩で向かいましたわ。
当然だけど、ハンバーガー&ビールといきたいのでね。
 
ところで、今回は写真にKodak Ektachromeのトーンをかけてみたけど、どうでしょう?
アメリカンフードを出す店に合わせてみたんだけど・・・
 
Kodakと言えばあまりに有名なアメリカのメーカー。
 
ポラロイドが独占していたインスタントカメラに一石を投じたのも有名だけど、
外式カラーリバーサルフィルムのコダクロームは
それでしか得られない階調と色調を持っていて狂信的な使用者もいたと記憶している。
 
仕事で人物を撮る時にプロ用コダクローム(PKR)を使う事はあったけど、
現像時間が早いエクタクローム(EPR)ばっかり使っていた。
(当時の印刷業界はKodakのフィルムに調整されているとの事で)
 
だが、そんなコダック社独特の色合いは日本の風景に合うとは言い難い。
出来上がったプリントを見るとFUJIFILMやKonicaの方がリアルで綺麗だった。
ま、自分の写真はFUJIFILM使ってたけど、ベルビアの発色が好きだったってのもあるけど。
 
 
 
 
今日は「チリチーズバーガー」を食べようと決めていた。
チリコンカーンをパティに乗っけて、その上にチーズ乗せちゃったヤツね。
 
ただ、元々豆料理って好きじゃなくて、
若い頃はチリコンカーンなんて絶対食べたくないって思ってた。
 
いや、豆料理だけじゃなくて南瓜とかサツマイモとかの、
なんとなくモロッとする食感の食べ物は今でも好きじゃないし、
噛み切れないモノも未だに好きになれない。(香港のゴム系な細麺は別だけど)
 
チリコンカーンなんて名前なんて知らなかった子供の頃に食べたヤツは、
米軍ベースから流れてきた安い缶詰のチリビーンズを使ったものだったし、
独特の臭いソースにグズグズの豆が入ってて、味は大味だから味も美味しいワケがない。
 
今思えば、それにケチャップをぶち込んで食べたらそれなりに楽しく食べられる
と気づけたろうけど、とにかく「美味しく無い上に食感が嫌だ」と、
すり込まれてしまったワケだ。
 
だけどそれは、美味いチリコンカーンを食べていなかったからの事。
本格的なアメリカンフードを出す飲食店が増えるとサイドなんかで出てきて、
食べたらスパイシーで食感も楽しいじゃん?って思って以来、たまに食べたくなる料理になった。
 
「チリバーガー」ってハンバーガーとしてはポピュラーなセッティングで、
専門店ならバリエーションとしてメニューに載せている店は多いだろう。
 
勿論コディーズにもちゃんと載っている。
そして今日はチリコンカーンな味わいも食べたい日、なのだ。
 
と言う事で、トッピングオプションの目玉焼きを追加して、オーダー!
 
 
 
 
これだわ〜
この感じが欲しかったんだわ〜〜〜
 
うん!
やっぱり目玉焼きトッピング正解!!
 
良いバランスです。
目玉焼きの焼き加減がちょうど良い感じで、白身の食感がアクセントになり
黄身の濃厚な味わいが味の幅を広げているようだ。
 
ベーコンも足しちゃおうかなって思ったけど、
ベーコンって歯切れが悪くてガブッといったらずるずるってついてきたりするのと、
あの個性がチリコンカーンの味と喧嘩するようにも思ったんだな。
で、このセッティングは秀逸だった・・・と。
 
前回食べた時も思ったけど、
ポンパドールでこのバンズ売ってくれないかなぁ・・・
 
ハンバーガー用のバンズとしての判断できるほどの知識・経験は無いけど、
慣れ親しんだ味わいがあるので自宅でなんちゃってハンバーガーを作る時に欲しい。
 
美味しいパン屋にハンバーガー用バンズってほぼ見た事が無いんだな。
やっぱり「業務スーパー」で買うしかないんだろうか(^_^;
 
 
 
 
それにしても、暑い日が続く。
 
クールビズなんてもう当たり前な気候になって、
ネクタイなんて買う気にならなくなって何年経ったろうか・・・
 
アメリカ西海岸みたいに湿度が低めだったらまだ良いんだけど
マジに蒸し暑いから、汗かきな自分はホント困る。
 
折角飲んだビールも、帰宅中に汗になって出ちゃうんだろなぁ・・・・
 
ごちそうさまでした。

2023年9月2日土曜日

裏道スタンド

その存在は知っていた。
 
晋山の女将からも聞いていたけど、
何時開いているかもわからない感じで、存在を忘れつつあった。
 
だが今日、用事で中華街を訪れたところ、
明かりが点いているのに気付く。
 
そりゃ行ってみるしかない。
女将の話だと立ち飲みバーらしいが・・・・
 
 
 
 
立ち飲みって、苦手だ。
 
脊柱管狭窄症がある自分は、立ちっぱなしでいると痛みが出る。
だから、楽しい飲酒を拷問に近い形で飲みたく無い・・と。
 
でも、一杯くらいなら我慢はできそうな体調。
あまり人もいない感じだし・・・
で、入ってみた。
 
 
「いらっしゃいませ」
 
「こんばんは。
 何時オープンしたんですか?」
 
「まだ、プレオープンなんです」
 
「そうなんですね。」
 
「あれ、以前そこのマーチンでお会いしませんでしたか?」
 
「あ・・・」
 
「3月頃、半分貸し切りみたいになってた時いらっしゃって、
 カウンターにお座りいただいた・・・と」
 
「あ〜〜〜
 え?マーチンにいらした??」
 
「えぇ」
 
「このイスがある所に予約席ってあるけど、
 立ちっぱなしが難しい身体なんでお客さんがいらっしゃるまで座ってて良いですか?」
 
「いえ、この席はチャージを頂いているので、
 その説明のために予約席のプレート出してたんです」
 
 
 
 
とりあえずのビールは、キリンのラガー生。
と言うか生はこれしか無いみたい。
 
ビールのコストはイス席のチャージより安い設定だけど、
居心地が良さそうなので、ある程度飲む気満々でのイス占領!
 
さすがはスタンドバーの価格設定は、
常連が集う事必至だと感じた。
 
 
 
 
なんかね、ちょっと良い感じなんです。
 
でも、常連が集うようになってごっそりち人がいたら
雰囲気が変わるんだろうな。
 
そもそも立ち飲み屋を避けてきた自分としては、
店の雰囲気を想像できないのである。
 
と言う事で、フードは・・・
あ、ポテサラがあるな!
玉子の追加もできるな!!
 
 
 
 
あ、自分で潰すタイプなのね。
コストダウンのためってのもあるけど、これはこれで楽しかったりする。
 
ガシガシとアクリルの棒で押しつぶし、
ビールをグイっといきながら潰し、
とりあえず玉子をつまんで潰し、
マヨネーズを絡めていって・・・・
 
もぉ〜
こんなどうでも良い行為が何故こんなにも楽しいんだろう。
 
しかも美味いじゃん(^_^)
 
 
「グランドオープンは何時になるんですか?」
 
「まだ決めてないんです。
 マーチンの手伝いがあるんで、そっちが落ち着いてからになりますね」
 
「ま、たまに来るので、電気点いてたら顔出しますよ」
 
 
「バー・マーチン」は「491」の後に出来たサラダ系のテイクアウト店が退いた後に
内装のみ手直しして入ったモダンメキシカンな店。
 
「カニータス・タコス」が美味しくて気に入って通うようになって、
ある時パスタを食べたらかなり楽しくてスタッフに質問してみたら、
石川町のイタリアン「エンルート」の姉妹店だと教えてくれたっけ。
 
そりゃ、イタリアンの姉妹店ならパスタが美味いのは当然だね。
しかもそのスピンオフとなるこの店のフードは、期待できそう・・って思うよね。
 
と言う事で、開いてて空いてたら、再訪しよう。
それにしても、自分がスタンディングバーを使おうって気になるとは、ね。
 
ごちそうさまでした。

 
 


BUILD A BURGER

人混み嫌いではあるけど、 取材なので行ってみた「CP+2025」。         プロからアマのカメラファンにまでと門戸を広げたイベントなので、 一般客がいないプレスタイムに訪れたのに、それでもかなりの人出があってビックリ。         イベント内容はnoteに書い...