たゴーヤとの出会いは、随分前のこと。
たぶん、野菜売り場にちょこっと出てきた時に試しに買ってみて
食べたら苦瓜と言われるだけの不味さがあって、驚いた記憶がある。
で、当然だけど、金出して楽しくない野菜を買うのはやめてたんだけど、
沖縄へ旅行した時に食べたゴーヤチャンプルが妙に美味しかったのだ。
何故かあの苦みが優しく、楽しいアクセントになって食べられたのだから
興味が湧いてしまった・・と。
本場の料理法には、ゴーヤの苦さをあまり出さない方法があるのだろうか?
蒸し暑さの中で舌の感覚が変わってしまったのだろうか?
辛み調味料としてぶっかけた泡盛の唐辛子漬けに惑わされたのだろうか・・・
なんて思ったら、探求したくなる。
それと、地産地消じゃないけど、
その地にある産物をその地で食べるのは理に適っているのだし、
亜熱帯の様な気候において食べられる物は、身体に必要なもの。
調べてみれば、栄養価が高く低GIで解毒作用と食欲増進作用もある・・・と。
食欲が減退する高温多湿な地域には、それに対応できる料理があるのは道理で、
暑いインドで食べられるスパイスには漢方薬として使える物もあったりするのだ。
・・・と、ゴーヤの事を取り上げたのは、
久しぶりに訪れた重慶飯店のスペシャリティに
「苦瓜の海老すり身詰め辛味ニンニクソースがけ」があったから。
残暑で参ってる身体にはやっぱゴーヤだよねって思ったのでオーダーしたけど、
ここ数年、自宅での料理にゴーヤを使う事がなかったので、
単純に食べたいって思ったのも事実。
ね、これって美味そうっしょ?
うん、ゴーヤだ(爆)
海老すり身がまた美味いし、ソースはニンニクが効いていて楽しいね。
でもやっぱり苦いんだなぁ・・・
重慶飯店は四川料理店だけど、中華街の大箱店として柔軟性ある料理が多く、
特に新館はホテルのメインダイニングなので、その傾向が強い。
(コースの中には思いっ切り広東料理ばっかりの物もある)
麻婆豆腐等の四川系料理は本場の強さと日本人向けの味付けのバランス取りが上手く、
おすすめ料理には季節の物を上手く使った面白い料理が出てくるので、
定期的に訪れるようになっている。
以前はずっと本館で食べていてフロアスタッフとも顔なじみになっていたけど、
本館が立て直しになった頃からスタッフのシャッフルがあって、
本館が再オープンした時に行ったら顔なじみのスタッフとは出会えず、
料理の方向性も接客も環境も違うイメージになったので行くのをやめてしまったっけ。
(今はもう重慶飯店と言えば新館となっている)
ここの炒飯は楽しい。
XO醤を使った「重慶炒飯」と「什錦炒飯(五目炒飯)」とでいつも悩むけど、
今日のチョイスは「什錦炒飯」!
何故かと言えば「重慶炒飯」はちょっとピリ辛な風味があるので、
主菜に辛い味をチョイスした時は「什錦炒飯」の方がバランスが良いのだ。
海老はプリプリだし、叉焼も美味い。
それでいて塩味は料理と一緒に食べられるように薄めになっているので、
自分の好みとしてはちょうど良いのですよ。
これが「重慶炒飯」になると、味がしっかりしている分、
単品だったら楽しいけど麻婆豆腐なんかに合わせるとちょっと塩がキツいと思ってしまう。
ちなみに重慶飯店で麻婆豆腐を頼むなら正宗麻婆豆腐がオススメ。
今ではメニューに載ったけど最初は裏メニューで、
通常は豚挽肉を使うところを牛挽肉で作り香辛料もガッツリ使う逸品。
コイツには「追い花椒」をする必要が無いくらいに刺激があるので、
「什錦炒飯」と合わせると、かなりのパラダイスっす。
ところで、中華街で「美味しい炒飯はどこで食べられる?」って
質問される事が以前はよくあった。
これはかなり難しい質問で、
そもそも料理と合わせる炒飯と単品で食べる炒飯の違いも知らない人に、
この店のこの炒飯が美味いとは言いにくいのだ。
だからそんな時は「どういうシチュエーションで食べたい?」と聞いてから、
量や好みを聞いて答えていたと記憶している。
今の中華街は食べ放題の店が増えすぎたので、
まともな炒飯を出す店がどれだけあるんだろうかって疑問だけどね。
(飲食店の1/4は食べ放題と言われている)
それにしてもゴーヤ、自宅で食べなくなったなぁ・・・
ごちそうさまでした。
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