古き良き時代の文化を継承する地域でもあった事から、
行う事業も「文化的コモンズ」の観点が求められ
「ソーシャル・インクルージョン」に繋がる事も大事、とされていた。
この手の話は、一般的な人には理解しにくい。
何でもかんでもカタカナ語にするなよ・・と思いつつも、
言葉は知ってても理解できていない人は結構多くて、
コモンズ=共有地、コミュニティ=共同体と日本語に直してやっと
なんとなく理解される現実はある。
・・と、書き出すと長くなるので端折るけど、
ソーシャル・インクルージョン=誰もが排除されない社会の概念
という事がなんとなくわかれば良いのです。
それでも「へ?」って思う人は多いと思うけど、
南区は地区によって外国人居住者や貧困家庭も多いので、
社会的にも文化的にも孤立させないって考え方を持つ事が大事、
って乱暴な理解があれば良いのです。
例えば「子ども食堂」という物があって、
貧困家庭の子供達の支援として無料もしくは低額で食事を提供する、
という取組があるんだけど、それも誰もが排除されない社会を作る上で
大事なんだ・・という事。
食べ物の恨みって大きいし、
9人に1人の子供達が貧困家庭で暮らしているという情報もあるのだから、
この地区では子供達への支援の動きも活発。
そんな中で、中華街「大珍樓」の元社長が開いた「公珠」は
「フードリボン・プロジェクト」に参加していて、
客が買い上げるリボン(200円)で子供達が無料で食事ができる
という活動に参加していた。
在任中は近くとは言え歩いて行ける距離では無かったので訪問できなかったが、
今はタップリと時間がある。
なので、店がある「井土ヶ谷」まで、久しぶりに通勤に使ったバスに乗って
プラプラと出かけてみたワケです。
バス停「井土ヶ谷」(神奈中11系統に乗った)から歩いて3分もしないで
「公珠」に辿り着く。
餃子と雲呑、そして牛バラが有名で、
私が食べたいと思っているのは「雲呑」と「觔斗雲炒飯」だが、
食べられたら餃子も試したいところだ。
もう「雲呑と餃子は食べとけ!」ってアピールだよね。
でも、その2つを食べてしまうと、
最悪それで終わっちゃうので、餃子は次回に回すとしてビールだわな(^_^;
クラフトビールの人気はこんな店にも影響があって、
中国のIPAや台湾ビール、香港のクラフトビールなんかも用意されている。
ビールをメインにして餃子食い倒しってのも良いかも・・・
と悩みつつも初志貫徹でまずは「雲呑」(小:6ヶ/700円) をオーダーした。
見ただけで、美味そうだと感じさせるスープの色。
美味い!
あ〜〜〜優しいわ〜〜〜
皮がフワッとした食感で餡はしっかりと歯ごたえがあって、
そのコントラストが楽しい!
ビールとスープってのはやっぱりちょっと重いけど、
目眩も出ているので酔っ払うのはある意味大事。
そして、映えが期待できそうな
「觔斗雲炒飯」(きんとうんチャーハン:980円)
が登場した。
これはねぇ・・
美味くて当たり前だよ、ホント。
トロトロの玉子を絡めながら食べるとちょうど良い塩味になる炒飯は
オーソドックスなタイプだけど、自分的にはかなり楽しい。
凄く美味いってワケでは無いけどまた来たいって思わせる魅力があって、
次回は餃子&ビールでシメに牛バラご飯ってのも良いかなって思った。
で、会計時にご主人とちょっと話してみたのは、
勿論「フードリボン・プロジェクト」の事。
「公珠」では一般利用者が一口200円でリボンを買い
キャッシャー脇の冷蔵ケースに貼り付ける。
利用する子供達はそのリボンを取って店に渡し、
店は賄いと称したその日の料理を提供する・・という形でやっているのだとか。
自分は5口を購入し、リボン5個を冷蔵ケースに貼り付けたけど、
貼る場所が少ないほどリボンが貼り付いていた。
リボンの横にはシステムの説明書きがあり、
本来は利用は中学生までとなっているけど「高校生は相談して」と書いてあって、
店主の地域支援に対する想いを垣間見る気に、させられた。
お腹が空いてもしっかり食べられない子供達がいる現実は、
貧富の差が大きくなってきた現代を象徴するようだ。
そして、そんな地区で仕事をしてきた7年間は、
自分にとっても、世界観を変化させる時間になっていたと、
再確認する気持ちになった。
ちなみに店主はブルーインパルスのファンで、10年間追っかけをやっているとの事。
入口脇のコルクボードにはその10年を裏付ける記念パッチが掲示されていて、
撮影の難しさとかでもちょっとだけ話が盛り上がった。
自分としては呆れるんだけど、久しぶりに出勤に使ったバスに乗ったら、
無意識に事務所近くのバス停で降りるべく降車ベルを鳴らして焦った。
もう1年以上離れているのに、染み付いた習慣ってのは恐ろしいね。
と言う事で、腹ごなしに蒔田まで歩いて
地下鉄に乗って帰る事にします。
ごちそうさまでした。
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