2024年5月15日水曜日

魯肉飯

「秀味園」は、何でも500円の店だった。
 
お姉さん(昔の)2人が切り盛りする店で、
計算が苦手だから・・とそんな設定にしたらしい。
 
台湾の家庭料理を出す店だったけど、飲食スペースはテーブルが2個あるだけの狭さ。
すぐ満席になるのは当然だけど、実は住居スペースそんまんまの居間が奥にあって、
そこの円卓で食べる事もでき、他人の家の食卓で食事をする気分も味わえた。
 
行くキッカケになったのは、安くて量があるというありがたい魯肉飯があって、
肉そぼろと角煮、高菜、煮玉子がドカッと乗っている様は、
これで500円で良いの?って毎回思わせてくれたのだ。
 
 
 
 
このボリュームで500円。
当時は職場が中華街の中にあったから、給料日前で腹が空いている時は
間違いなくココへ向かっていた事が懐かしい。
  
そんな店が2010年に、店名ごと居抜きで売られた。(店名を引き継いだ?)
 
中華街では大陸系と台湾系の派閥があって、台湾系の店でその事実を聞いた時、
店構えが派手になって料理が雑になった理由がわかった気がした事思い出す。
 
ただその当時、「秀味園」には手強いライバルが出現していた。
その店は「生福園」。
 
台湾屋台料理と称して、飲む客にはありがたい料理が多くある中、
「秀味園」の魯肉飯より美味しい魯肉飯が500円であって、
食べたらその美味さにやられてしまったのだ。
 
 
 
 
この2枚の写真を撮ったのは2010年。
 
「生福園」は明らかに「秀味園」のスタイルを真似ていると思う。
ただ、残念な事に「生福園」の命も短くて、2011年には元住吉へ移転。
 
「生福園」でしか食べられなかった「ミルク麺」は、
最近増えてきた大陸系と台湾系料理店で登場するまで、中華街で食べる事は無かった。
 
 
 
 
何の気無しに、ランチを食べようと出てきた中華街で、
ふと目についた店が「秀味園」だった。
 
相変わらず、派手な店構え。
ランチもやってるだね。
 
五目湯麺+炒飯で850円は攻めてる。
他の料理+ライス&スープ+デザートは700円の設定って、
安いって事でやってるんだな。
 
 
 
 
この店、500円魯肉飯はあまりに有名だったので、
かなり長い間、魯肉飯だけ500円でやってたんだけど、
何時だったか、それが600円になっていた。
 
だた、そんな設定を見ても食べたいって思わなかったのは、
オーナーチェンジ後の味がぼやけた感じが強かったからだ・・と、思い出す。
 
 
 
 
魯肉飯は600円でキープして、他の料理でバランスを取るのも難しいのだろう。
雲呑スープとデザートを付けたセットで売るスタイルを前面に出している。
 
でも、確認したいのは魯肉飯。
この写真通りだったら600円でもバーゲンだし、
味が良ければ劣化版でも食べたいコストだしね。
 
 
 
 
あ・・・
なんか普通の中華料理店になってるわ。
 
懐かしかった誰かの家の居間みたいなスペースは、
飲食店として当たり前な姿に改装されている。
 
時間的には12時前だったのですんなり入れたけど、
ここまでの改装ができる位に儲かっているなら、
12時過ぎたらすぐ満席になりそうだね。
 
で・・
とっとと食べて出ようと思って、
気になっていた魯肉飯をオーダー!
 
 
 
 
え〜〜〜〜〜?
なんか、具が貧相だよ??
 
丼の半分を占める様な無骨にデカかった角煮は妙に小さいし、
肉そぼろも少なすぎる。(魯肉飯のメインだよ?)
 
 
 
 
香辛料が全然足りない!
味も何となく昔のイメージが残ってる位。
 
悪くは無いけど、敢えてここに食べに来たい程の魅力は感じない。
 
でもなぁ・・・
600円(税別)でコレを出すのは、大変なんだろうなぁ・・・
 
既に中華街では、炒飯が1000円超え当たり前な店が増えていて、
そういう意味でも800円くらい取って、もう少しボリュームを増やせば
かなりの人気になると思うんだなぁ・・・
 
と言うか、店に貼ってある写真と現物の落差は大きくて、
安くしてるんだから仕方無いってイメージを持ってしまった。
 
こうやってずっと食べ物日記で書いていると、過去のデータも出てきやすいから、
比較できちゃうってのもある意味罪ではあるね。
 
まぁ、その後どうなったか・・の確認ができたので
今回は問題ありません。
 
会計しようと思って入口方向へ向かったら、
案の定、行列ができていたよ。
 
ごちそうさまでした。

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